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弥生賞は上位人気馬の扱いがポイント

  • 2005年02月28日(月) 14時54分
 有名な話だが、弥生賞では過去10年、1〜4番人気の馬しか連対していない。上位人気4頭の馬連ボックスを買えば、ガミる・ガミらないは別として毎年当たり続けたということでもある。

 ちなみに、3着馬まで対象を広げると5〜8番人気馬も絡んでいるのだが、とんでもない複穴といってもコスモインペリアルやメテオバーストの500円台(ハシノタイユウの時は1・2着馬が堅かったので270円しかつけていない)があるくらいで、回収率データを一気に動かすような長打というのは出ていない。よって、弥生賞は無理に「期待値の高そうなデータ」を作り上げることより、上位人気馬の取捨をメインに検討すべきだと思われる。

 そこで、過去10年の1〜4番人気馬、のべ40頭のみを対象に考えてみた。

 まず、その40頭の総合回収率を見ると、単勝101%・複勝98%である。しかし、1番人気は[3-1-2-4]で、単58%・複66%とそれほど高くない。つまり、今回もおそらく1番人気であろうディープインパクトから流すのではなく、他に軸を見つけ、回収率重視というよりは的中率重視の観点からディープインパクトを絡めるべきということになる。

 では、他に軸を見つけるためのポイントとはなにか。プラス要素になりそうなものをざっと挙げると、

・朝日杯からの直行組は安定している
・逃げ、先行タイプは安定している
・前走2着馬は[2-1-1-4]でそれほど安定していない

 こうしてみると、マイネルレコルトという結論になりそうだ。朝日杯1着からの直行だし、先行馬ではないが捲りを打って4角ではいい位置にいそうである。

 個人的にはマイネルレコルトよりディープインパクトの方が芝2000m適性が高いと思えて仕方ないのだが、データ派である以上、傾向に身を委ねてみるのも悪くはないだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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