スマートフォン版へ

人気薄馬の激走も多い新潟記念

  • 2017年09月01日(金) 18時00分


◆決め手に優れたタイプが意外に凡走することがある

 新潟記念は人気薄馬の激走も多いレース。過去10年で単勝オッズ10倍以上の馬が17頭、うち20倍以上の馬が9頭馬券に絡んでいる。前走重賞で掲示板を外した馬が激走する形が目立つが、今回はそもそも前走重賞6着以下馬が少ない。その少ない候補から選ぶか、掲示板内でも今回プラスの変わり身要素がある馬にするか、どちらかだろう。

 アストラエンブレムが人気になりそうだ。これまでの実績を見れば当然だし、重賞2着で寸止め状態の56.5キロも有利。ただダイワメジャー産駒で距離延長の初距離というのはちょっと気になる。また新潟記念はこの馬のように決め手に優れたタイプが意外に凡走することがある。

 逆にトーセンバジルは距離短縮がどうか。上がりの速さには対応できる馬だが、トータルの時計が速くなるとどこまで対応可能かはやってみないと分からない。休み明けでも走れる馬だが、ちょっと今回は人気が先を行っているように見える。

 ルミナスウォリアーはメイショウサムソン産駒で新潟の決め手勝負には向かないように見えるが、こういうタイプが意外と上位に来て穴になるのが新潟記念。ただ今年のこの馬は函館記念を勝ってきてしまったのである程度人気になるし、オッズ的なうまみはない。ヒモ馬として確実に押さえる、という感じか。

 マイネルフロストはどんな馬場、どんな展開でもある程度上位に踏ん張れる先行馬。同コースの新潟大賞典でも2着しているし、軽視はできない。ただ勝ち味に遅いのは事実なので、2,3着でもよいという買い方をすべきだろう。

 ロイカバードは血統的なポテンシャルがあるしベストは2000mなのかもしれない。ただ、準オープンの身にしては重賞常連とのハンデ差が小さい。ある程度オッズがつかないと馬券的な魅力は見出せない。

 タツゴウゲキの前走はここでの芝2000m持ちタイムトップとなるもの。前走から3キロ増はさすがにちょっときついが、前走も3着馬は3馬身離れていた。好位にいる馬が粘れる展開ならば見せ場も作れる。

 ハッピーモーメントはキレない馬なので距離短縮でも好位をとってあとは展開待ちといきたい。フルーキーラストインパクトスピリッツミノルといったところは近況を見てしまうと買いづらいが、前述したようにこのレースは前走重賞6着以下馬の激走が多い。なにか強調材料を見出せるところがあれば、思い切って重いシルシを打ってもよいと思う。

【予想】須田鷹雄の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!
※PC・スマートフォンよりご覧ください。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング