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上がり馬について考える

  • 2005年04月18日(月) 16時32分
 フローラSや青葉賞というのはいわゆる「上がり馬」を抽出するためのレースなはずだが、実はこの時期、有望かつ本当に遅れてきた上がり馬というのは思うほどいないものである。開催1週目(=桜花賞から中1週)で行われるようになってからの連対馬について、「その時点でのオープン実績」を見ると以下の通りとなる。

【00年】
・マニックサンデー 出走なし
・カリスマサンオペラ 忘れな草賞-10着
【01年】
・オイワケヒカリ フラワーC-2着
・レディパステル 出走なし
【02年】
・ニシノハナグルマ アネモネS-4着
・マイネミモーゼ フラワーC-5着
【03年】
・シンコールビー 出走なし
・タイムウィルテル 新潟2歳S-4着
【04年】
・メイショウオスカル フラワーC-3着
・グローリアスデイズ 忘れな草賞-3着

 オープンで掲示板に載ったことのない馬が1、2着を占めたのは施行時期が変わった00年だけで、あとは「オープン掲示板経験」のある馬がどちらか1頭、あるいは2頭とも入っている。基本的にはこの条件を満たす馬を中心に据え、あとはマニックサンデーやレディパステルのような「キャリアが少なくて崩れていない良血馬」を拾っていけばいいだろう。シンコールビーのようなタイプは、さすがにデータでは面倒みきれないということになる。

 今年の登録馬で条件を満たす馬は結構ごろごろいるが、以前の好走馬と比べて「この辺かな」というのはアルフォンシーヌ、パーフェクトマッチ、レースパイロットあたりだろう。ディアデラノビアは連闘の影響が微妙なところだ。データ予想で「この辺かな」も何もあったものではないが、ニュアンスとしては汲み取って頂けるものと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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