天皇賞春を予想する上でのポイントは、とにかく「上がり勝負になるのか、ならないのか」という点に尽きる。
過去10年(という括りはほぼイコール、サンデーサイレンスの時代でもあり意味のある括りなのだが)で見ると、上がり勝負になった年はだいたい本命サイドの決着になっている。
何をもって上がり勝負というかだが、ラスト3Fに11秒台が2つある年としてみると、こんな感じだ。
上がり3F 上位馬人気
02年 11.4-11.1-11.8 2、3、1番人気
01年 11.7-11.9-12.3 1、3、2番人気
00年 11.5-11.2-11.9 1、3、2番人気
99年 11.4-11.5-11.4 1、3、2番人気
98年 11.8-12.0-11.8 2、10、5番人気
97年 11.2-11.6-12.0 2、1、3番人気
96年 11.8-11.6-11.7 3、1、4番人気
98年(例外)を除いては、上位人気馬同士の組み合わせで決まっている。
上がりが速くなるというのは当然道中がそれだけ楽だということでもあり、3200mぶんきっちりのスタミナが問われていないということでもある。そうなると、当然ながら2400mで強い馬が台頭するわけで、2400m前後で強い馬というのはダービーやジャパンC、有馬記念で活躍しているわけだから、ネームヴァリューがある=人気にもなる、という構造なわけである。
昨年と一昨年はこれとは逆のステイヤー色の強い決着になったが、その背景には18頭立てという多頭数があった。まずは木曜日に確定出馬で頭数を確認し、「2400mっぽい結果になる」のか「みっちり3200mぶん走らされる結果になる」のか話を整理した方がいいだろう。
今年は抜けた人気馬がいないので、前者のシナリオでもいい配当になる可能性はある。しかし、シナリオを読む作業そのものは必要だ。