京王杯SCはしっかりした軸がいるかいないかで傾向ががらりと変わるレースである。
ここ数年はG1で連対実績のない馬が1番人気に推されるケースが続きそれが波乱の一因になったが、いわゆる「G1級」の1番人気馬はグラスワンダーくらいしか崩れておらず(しかもそのグラスワンダーも1回は勝っている)、実は格が通用するレースである。
強い馬は他の条件を克服してなんとかなってしまう、ということをよく示すのが次のデータだ。レース間隔別の成績である。
ローテ 勝率 連対率 単回収 複回収
連闘 0.0% 0.0% 0 0
中1週 0.0% 14.3% 0 45
中2週 0.0% 8.7% 0 70
中3週 3.1% 6.3% 69 79
4〜8週 3.4% 10.2% 32 66
9〜半年 14.8% 22.2% 75 62
半年以上 50.0% 50.0% 380 110
回収率ではさしたる差がない(プラスに出ている半年以上の休み明けはサンプルが4頭)のだが、連対率では間隔を置いて出てきた馬、休み明けで出てきた馬の方が強いということになる。勢いだとか順調さだけでは解決できないのだ。
中9週〜半年の区分にはのべ27頭があてはまるのだが、98年のオースミタイクーン(8番人気2着)を除くと好走例は5番人気以内の馬ばかりである。1〜5番人気に限定した馬の回収率は単勝が170%で複勝が108%。人気サイドの馬ばかりでこのレベルの回収率が出ているのはけっこう重要なことだ。条件にあてはまる馬がいたら上位のシルシを回したい。
それ以上の休み明けも実力馬ならマイナス材料ではないのだが、ダンスインザムードの場合は遠征帰りという条件も加わるので、まずは週末まで調整ぶりを見守りたい。