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バーデンバーデンCは斤量に注目

  • 2005年06月13日(月) 15時41分
 福島開幕週ということで、昨年の本欄では枠順による芝1200mの有利不利について書いたが、今回は開幕週のメインであるバーデンバーデンCのみを対象にして斤量に注目したい。バーデンバーデンCというレース名は福島改修初年度に始まったものだが、第1回だけは別定戦で行われた。そこで、第2回以降の計7回を対象に話を進めたい。

 結論を先に言うと、バーデンバーデンCは「中途半端な斤量」の馬が不振で、軽いか重いかどちらかはっきりした馬がいい馬券を演出している。

 牡馬でいうと、該当数の一番多い斤量は54キロなのだが、その成績は[2-1-0-10]で回収率は単105%、複53%。サンライズアトラスの5番人気・1着が効いて、まだ単回収率はプラスだが、複回収率はかなり低い。次に該当数の多い53キロは[0-0-1-10]で複回収率20%。53〜54キロトータルだと、複勝回収率は38%にしかならない。これより軽いか、重いかを狙うべきだろう。

 牝馬では52キロが[0-0-0-6]で「中途半端」なハマりどころ。4・5番人気あたりの馬がけっこういたのだが、1頭も馬券に絡んでいない。

 一方、斤量はその値だけでなく、前走からの増減にも注目する必要がある。こちらはもっとはっきりした傾向があって、斤量増でここへ臨む馬からは勝ち馬が出ていない。トータル[0-2-0-4]で複回収率も56%止まりだ。

 斤量据え置き組は[1-1-1-7]で回収率は単127%、複63%。ティエッチグレースの6番人気・1着があるが、コンスタントにアテにできるかどうかは微妙だ。

 斤量減組は[6-4-6-49]で単88%、複81%。ベタ買いはできないが複勝ベースの数値は評価できる。一気に3キロ以上の減となる組が[1-2-6-31]と勝率、連対率を下げているので、1・2キロ減の馬から入るのが最も無難なところだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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