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たんぱ賞は「先行するかもしれない馬」を

  • 2005年06月27日(月) 15時32分
 ラジオたんぱ賞では00年以降の5年間で、2ケタ人気の馬が4頭馬券に絡んでいる。

 なぜ以前よりも「2ケタ人気」の好走が増えたかというと……理由は簡単で、出走頭数が増えたからである。9頭立て以下では2ケタ人気そのものが存在しないし、以前はそんな少頭数も珍しくなかった。

 しかし、そんなときでも人気薄の好走そのものは存在している。例えば、88年には9頭立て7番人気のタカラフラッシュが優勝しているし、97年には1頭取り消して9頭立てとなった中の8番人気サクラギャラントが3着に入っている。

 いずれにしても、ラジオたんば賞というのは3連単基準だと「無法地帯」と言ってもいいほどのレースで、それもこれも出走馬相互間に本質的な力量差が存在しないからだろう。コース適性や体調、展開などによって着順が簡単に入れ替わってしまう。

 穴党なら当然人気薄を狙いたいところだが、穴馬には狙える穴馬と狙えない穴馬がいる。ラジオたんぱ賞の場合、「狙える穴馬」とはすなわち、先行して粘り込むタイプの馬だろう。

 穴をあけた先行系の人気薄馬を振り返ると、過去にどこかで「人気薄先行→好走」をやっているケースがあることに気づく。

 昨年15番人気3着のリスティアエーデルはきんせんか賞で道中3番手を進み、8番人気1着。02年13番人気3着のソウゴンは、未勝利で道中2番手から8番人気1着、500万下で逃げて5番人気1着があった。

 00年10番人気2着のマルターズスパーブに至っては、重賞のフラワーCで9番人気1着していた馬である。

 もちろんカッツミーのように後ろから来る人気薄もいるのだが、読みきれるかどうかというと、先行タイプの方に分があるように思う。前走先行したかどうかではなく、先行しようと思えばできるか、という視点が重要になるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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