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好条件揃ったアドマイヤカリブ

  • 2005年08月01日(月) 14時54分
 97年に函館→札幌の開催順になって以降、函館2歳Sは既に8回行われた。

 その1、2番人気馬を見ると、1番人気が[0-4-0-4]、2番人気が[4-0-0-4]と、ともに来るかこないかのフィフティーフィフティーになっている。

 根拠となるデータをひとつひとつ詳細に示すことは紙幅の都合からできないが、函館2歳Sはだいたい以下のような傾向があるレースである。

1.ラベンダー賞3着以下は×
2.新馬・未勝利を3番人気以下で勝ってきた馬は×

 この2つは人気サイドにはならない馬たちだろうが、以下の2つは人気馬にも関係がある。

3.新馬・未勝利をタイム差なしで勝ってきた馬は×、僅差で勝ってきた馬は△
4.前走ダートは×。芝も人気馬に関しては1000mよりは1200mのほうがベター

 これにあてはめると、人気を裏切った1、2番人気馬は以下のようになる。

98年ファイナルキス 4(前走1000m)
99年エピグラフ 4(前走ダート)
00年タカラサイレンス 4(前走1000m)
01年オメガスターライト 3と4
02年サマーオブキングス 3(前走僅差)

 残り3頭はラベンダーS組の2頭と昨年のグランプリペガサスである。8頭のうち3頭も例外があるように見えるが、新馬・未勝利組という括りではグランプリペガサスだけということになる。しかも同馬の勝った新馬は6頭立ての少頭数だった。

 ちなみに、前走芝の新馬・未勝利を1番人気で0.6秒以上ちぎってきた馬という条件だと、[3-3-0-4]で回収率は単複ともプラス。今年はアドマイヤカリブが全ての条件を満たすだけに、人気馬が来る年に該当する可能性が高い。チアズガディスは前走1000mということで人気になると強く推せないが、カリブの方に逆らうのは難しそうだ。唯一、危険があるとすれば内枠を引いた場合だけだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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