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逃げ馬不在のクイーンS

  • 2005年08月08日(月) 14時21分
 クイーンSには超大物としてダンスインザムードが参戦しているが、2着ではないかという気がする。あるいは3着。

 これまでのクイーンS、優勝馬はすべて55キロ以下の斤量から出ていて、もっと背負わされる格上馬は惜しい負け方が多い。ファインモーションやテイエムオーシャン、ダイヤモンドビコーといった馬たちだ。

 しかも、前走から斤量増の形でここへ臨んだ馬は[0-2-0-22]。ファインモーションが有馬記念から5キロ増で2着、ダイヤモンドビコーがエプソムCから1キロ増で2着しているが、いずれも1番人気を微妙に裏切っての2着だった。

 以上のような傾向があるだけにダンスインザムードを本命には推しづらいし、アタマ付けにもしづらい。最大限に評価して▲というところだろう。

 そこまで否定的に言っておいてなぜ無印にまでしないかというと、今回はかなりの先行馬不足だからだ。このところは差しに回っているが天皇賞秋までのダンスインザムードは先行タイプであり、その位置取りをキープすれば今回は展開に恵まれる。

 単に開幕週だからということではなく、実際にクイーンSは逃げ・先行馬有利の連続であった。これまで逃げた5頭のうち4頭が勝っているわけで、しかも唯一の例外は13番人気だったダイワルージュ。その01年も捲り気味に4角で先頭に立ったミツワトップレディが優勝した。

 今回前に行く候補といえばミスパスカリやデアリングハートあたりだが、前者はオープンではさほど前に行っていない。となると、有力なのはデアリングハートか。

 実はこのレースにおける3歳馬はかなり健闘しており、やはり52キロという条件はかなり有利なものと思われる。SS×Danzigという配合と距離経験のなさが気にならない人はデアリングハートでいいだろう。

 気になる人におすすめできるのはディアチャンスか。前走条件戦出走馬は、勝ってきた馬に限ると[1-2-1-4]。複穴くらいには評価できる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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