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注目馬多し! 難解な一戦阪神JF

  • 2018年12月07日(金) 18時00分

アルテミスS組が好成績、やはり注目は…


 阪神JFはその名の通り阪神競馬場で行われるが、過去10年の前走レース別成績を見ると、唯一複数の優勝馬を出しているのがアルテミスSである。グレードがついてからのアルテミスS→阪神JFというローテはまだ過去4年しか実現していないが、4年とも阪神JFでの連対馬を出している。

 となるとやはりシェーングランツに注目ということになる。ソウルスターリングの半妹で父が替わったことがどう出るかと思われていたが、前走を見る限り父ディープインパクトの良い影響が出ているように見える。前走のような極端な追い込みになるとさすがに届くか心配でもあるが、それでもやはり重要視せざるをえない。

 当時2着のビーチサンバにもまだ逆転のチャンスはある。デビュー戦と前走は違う形での競馬で、対応力の幅が魅力。今回は福永騎手に乗り替わるが、同騎手とこのコースの相性も良い。

 ファンタジーS組は過去10年[1-2-2-37]。率が悪いのは前走大敗馬も出てきてしまうので仕方ないが、10年で5頭しか馬券に絡んでいないのは少し少ない。

 今年の優勝馬ダノンファンタジーはデビュー戦で1600mを走っているし、前走の内容も良い。例年のファンタジーS組よりだいぶ有力に見えるが、この馬を取るならベルスールは切るという馬券上の思い切りが必要かもしれない。

 重賞組ではデイリー杯2着のメイショウショウブも侮れない。とにかく相手なりに走ってくる馬で、ダートであろうが道悪であろうがパフォーマンスが極端に落ちることはない。先行して馬券圏内への粘り込みは期待できる。

 オープン特別組のクロノジェネシスも人気になりそう。芝1800mを2回使われてきた馬でスタミナの余裕があるのは良いことだが、2戦とも4F通過が50秒台の競馬。マイルGIの流れをいままでと同じように追走できるかどうかがテーマだ。

 500万条件組はやはり前走1600m組を重視するところ。このレースと相性が良いのは赤松賞組だが、ジョディーは1,4,4,1着でここだから、評価するとしてもヒモ扱いくらいが無難なところか。他ではやはり、2戦2勝できたレッドアネモス。ただ目標になってしまう脚質なので、人気馬たちがどの位置で競馬をするかによって結果が左右されそうだ。

 抽選突破の1勝馬ではやはり血統的にタニノミッションが面白いが、人気になってしまう血統でもある。まずはオッズと相談したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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