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今週末は大寒波襲来、みなさんも体調管理にお気をつけください

  • 2019年02月09日(土) 12時00分

30年近く、仕事の“姿勢”を貫いてきましたが…


 きょう(2月9日)、当コラムが更新される頃、東京競馬場はどんな様子になっているでしょうか?

 この原稿を書いているのは前日の朝。その時点で、9日の東京の天気予報は「曇り時々雪」、最高気温は4℃となっています。で、先ほどテレビを見ていたら、「気温は2℃までしか上がらない」とも言っていました。

 とにもかくにも今週末は、観測史上最強の寒気が襲来するとのこと。こりゃあタイヘンです。東京の雪は日中を通じて長く降るようなので、競馬が開催できるかどうか微妙なところ。もし開催されたとしても、気温2℃の中でのレース実況なんて、記憶にありません。

 今年で言えば、先月26日(第1回東京競馬初日)も寒い1日でした。東京競馬場のある府中市の最高気温は9.4℃。それでも、パドック中継のコーナーでマイクを握ったらかなり冷たく感じて、「アイスキャンデーを持ってるみたいです」と言っちゃったほどでした。それが4℃だとか2℃だとかになったら・・・。

 実は私、1990年4月にテレビ東京の競馬中継で実況を始めて以来、どんなに寒くてもコートを着たままレースを喋ったことはありません。別にそうしなきゃいけないと言われているわけではないのですが、それが仕事をするときの“姿勢”だと思うので。でも、さすがにきょうは、コートを着て喋らせていただくかもしれませんね。

 寒さに耐えるための対策は何とかするとして、問題は雪。降っていれば当然ながら見通しが悪くなるはずで、実況アナウンサーにとって最悪の状況になる可能性があります。ジョッキーのみなさんが「これは危険」というくらいになれば開催中止もありえますが、そのギリギリのところでレースが行われるときがとてもやっかいです。

 われわれよりもっとタイヘンなのが、帯広のばんえい競馬。9日の最低気温はマイナス22℃!最高気温もマイナス7℃までしか上がらないという予報が出ています。さらに10日から15日までの間に最低気温がマイナス20℃を下回るとされている日が2日もあって、しばらくはこの厳寒状態が続くようなのです。

 その中でレースを開催したり、朝の調教をしたりするわけですからね。いくら“しばれ”には慣れている北海道の方でも、これはキツいと思いますよ。

 この寒気、先月末頃にアメリカを襲ったものが回ってくるようです。アメリカで大雪や超低温が報じられると、それから数日後にヨーロッパで同じようなニュースが伝えられ、さらにそれから数日経つと、日本でも寒波襲来が話題になります。

 今回は、アメリカで低温のために競馬が中止になった、という話を聞いていたので、そのうち日本にもとんでもない寒気がやってくるだろうな、と覚悟していたら、やっぱりでした。みなさん、体調管理には十分お気をつけくださいね!

 追伸 9日の東京競馬は中止になったため、私の「ウイニング競馬」出演はなくなりました。

 1990年4月に番組で実況を始めて以来、初めての“お役御免”です。

 というわけで、みなさんまた来週!!!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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