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フェブラリーSはコース適性を重視したい

  • 2019年02月16日(土) 20時00分
 前回2月10日のWIN5は1233万5170円の高額配当決着。もともと混戦模様のレースが多かったとはいえ、単勝オッズ4倍未満の支持を集めた5頭がすべて2着以下に敗れてしまいました。

 もっとも、バレンタインS(東京10R)を勝ったサングラスは前走で3着に好走していた馬ですし、関門橋S(小倉11R)を勝ったアウトライアーズ、京都記念(京都11R)を勝ったダンビュライトは、いずれも今回より格上の重賞で上位に食い込んだ経験があった馬。それぞれ単体で狙っていたプレイヤーは多かったんじゃないでしょうか。

 こういった、後から振り返ると手が届きそうな馬ばかりの組み合わせで“一千万馬券”となるのは、WIN5ならではの魅力です。しかし、逆に言うと、傍から見れば惜しくも何ともない“一千万馬券”に対して「惜しいところまでは辿り着いた」と錯覚してしまう可能性がある――ということ。結果が出た後に「惜しい!」と感じたときこそ、「……本当に惜しかったのかな?」と、自身の予想(≒買い目)を懐疑的な目で検証すべきなのかもしれません。

 明日2月17日のWIN5は総出走頭数が59頭、総組み合わせ数が19万6196通り(土曜16時現在)。1レース目の斑鳩S(京都10R)を筆頭に少頭数のレースが揃いましたから、手頃な配当で決着する可能性が高いのではないかと思います。

◆小倉大賞典は臨戦過程が明暗を分けそう

 1レース目は4歳以上1600万下の斑鳩S(京都10R)。4歳のダイアトニック、実績上位のレッドアンシェルが注目を集めるでしょう。

 2レース目は4歳以上1600万下、ハンデキャップ競走のアメジストS(東京10R)。比較の難しいメンバー構成ですが、昇級初戦のブレステイキング、ロシュフォールあたりに支持が集まるかもしれません。

 3レース目は4歳以上GIII、ハンデキャップ競走の小倉大賞典(小倉11R)。土曜16時の時点ではスティッフェリオ、タニノフランケル、マイスタイルが人気の中心でした。

 4レース目は4歳以上オープン、ハンデキャップ競走の大和S(京都11R)。重賞で善戦してきたオウケンビリーヴ、タテヤマらが支持を集めそうです。

 5レース目は4歳以上GIのフェブラリーS(東京11R)。こちらは土曜16時の時点だとインティ、ゴールドドリームが人気の中心で、オメガパフュームが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年02月17日版]

1位 東京11R 3.ゴールドドリーム
2位 京都10R 7.ダイアトニック
3位 東京10R 1.ロシュフォール
4位 京都11R 11.ヤマニンアンプリメ
5位 小倉11R 2.エアアンセム
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 小倉11R 4.マウントゴールド
7位 小倉11R 3.タニノフランケル
8位 小倉11R 10.ケイティクレバー
9位 京都11R 5.オウケンビリーヴ
10位 東京10R 9.ブレステイキング
【以上すべての馬を買うと16点買い】

11位 京都10R 3.レッドアンシェル
12位 東京11R 14.オメガパフューム
13位 小倉11R 12.スティッフェリオ
14位 京都11R 9.スズカコーズライン
【以上すべての馬を買うと120点買い】

15位 東京10R 2.マイネルファンロン
16位 京都10R 2.ヤマカツグレース
17位 東京11R 10.サンライズソア
18位 小倉11R 7.ブラックスピネル
19位 京都11R 10.ジューヌエコール
20位 京都11R 6.タテヤマ
21位 京都11R 13.ナンチンノン
22位 東京10R 4.トーセンアイトーン
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 東京10R 3.テーオービクトリー
24位 京都10R 6.アダムバローズ
25位 東京11R 1.クインズサターン
26位 東京11R 7.サンライズノヴァ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目のフェブラリーS(東京11R)は血統と臨戦過程に注目したい一戦。父にゴールドアリュールやエーピーインディ系種牡馬を持つ馬が健闘している一方、「父がゴールドアリュール・エーピーインディ系種牡馬ではない、かつ前走の着順が3着以下だった馬」は2012年以降[0-0-0-49]と上位争いに食い込めていません。また「“東京ダ1600m、かつオープンクラスのレース”において3着以内となった経験のない馬」は2012年以降[0-2-1-53]。今回と同じコースのレースを積極的に使ってこなかった馬は過信禁物と見るべきでしょう。注目はやはりゴールドドリーム。今年はメンバー構成に恵まれた印象です。

 3レース目の小倉大賞典(小倉11R)は格の高いレースを使ってきた馬が堅実。2015年以降に限ると「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース”において15着以内となった経験のある馬」は[3-3-1-11]でした。なお、この経験がなかったにもかかわらず3着以内となった5頭のうち4頭は、それぞれ前走の距離が2000m以上、かつ前走との間隔が中8週以内。前走が1800m以下のレースだった馬や、休養明けの馬は評価を下げるべきだと思います。今年は前年にビッグレースを使ってきた馬が少ないので、臨戦過程を素直に評価したいところ。コース替わりがプラスに働きそうなエアアンセム、タニノフランケル、マウントゴールドあたりをマークしておくべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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