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意外な穴馬が来るフローラS

  • 2019年04月16日(火) 12時00分

格上よりも上がり目を残した馬を狙ってみたい


 今週はフローラSが行われる。過去10年を見ると、前走でもオープンを走っていた馬の回収率が単17%・複47%と低いのに対し、前走条件戦組は単84%・複140%。回収率だけでなく、勝率や複勝率も条件戦組が上回っている。オープンに挑戦しながら手詰まりの馬と、上がり目を残した馬では後者が優勢ということだろうか。また、ファンの目からは前者のほうが格上と見えやすく、オッズの面でも後者のほうが有利な選択肢になっているのかもしれない。

 さて、前走条件戦組といっても前走新馬組・未勝利組・500万組と3通りある。また、新馬と未勝利は勝ってくる前提だが、500万組は前走で勝っているケースも負けているケースもある。それぞれの成績はどうなっているだろうか。10年ではサンプルが少ないので、フローラS改称後の2001年以降としてみた。

回収率向上大作戦

 前走未勝利組からは1番人気で勝ってきた馬だけを抽出し、500万組は前走着順別に分けた。未勝利組は1番人気で勝ってくることが望ましい一方、500万組は負け組がけっこう穴になることが分かる。負け組で好走しやすいパターンをいろいろ探したが、都合の良い条件は見つからず……逆に言うと前走で人気していた・していなかったはあまり関係なく、距離短縮・延長も参考にならない。わりとノーヒントで来る感じだ。

 今年の登録馬で前走未勝利1番人気1着はセラピア。他に新馬1番人気1着がアモレッタ。500万負け組は8頭で絞れないが、全頭前走1800〜2400m・2〜5着で似たようなものといえば似たようなもの。我々のように予想の根拠を言わねばならない身とは違って、読者の皆さんは「理由なく買う」ということも可能なわけだから、この組で人気のないほうから順に何頭かヒモ穴で狙ってみるのも一興ではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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