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軸は堅く、狙いはヒモ荒れ

  • 2005年11月14日(月) 21時00分
 マイルCSは前走オープン・重賞で連対してきた馬が強いレースである。

 正確に言うと前走大敗馬の巻き返しもそれなりにあり、中途半端な好走をしてきた馬がイマイチという感じなのだが、前走連対馬は回収率も十分高いし、なにより候補が絞りやすい(今年の場合登録馬トータルでも5頭)ので、メインターゲットは「前走オープン連対馬」ということでいいだろう。

 しかし、考えてみれば前走オープン連対といっても、色々な前走レースがある。そこで、前走レース別に見てみる(対象は過去10年)と……。

 スプリンターズS連対から来た馬は4戦2勝・2着なし。サンプル数は少ないが、信頼度は高そうだ。

 それに次ぐのが旧アイルランドT[1-2-1-0]。ただ、今は準オープンのレースになってしまったので適用できない。

 問題はスワンS連対馬で、[1-0-5-9]。人気がないなら3着には狙っていいが、連対を期待してはいけない。富士S連対馬も[0-0-0-8]で奮わない。

 他では、武蔵野S、毎日王冠、秋華賞、天皇賞・秋といった、芝のマイル以下ではないレースが少ないサンプルから連対馬を出している。

 こうしてみると、今回はやはりスプリンターズS・2着のデュランダルと秋華賞2着のラインクラフトということになってしまう。つまらない結論だが、そうなってしまうのだから仕方がない。

 その代わりに、「前走3着以下」からヒモ穴を探さなくてはならないことになる。

 連対馬を出しているレースのみ、前走3着以下組の成績を列挙すると、

・天皇賞・秋   [2-2-2-16]
・富士S      [1-1-0-7]
・スプリンターズS [1-0-0-3]
・スワンS     [0-1-1-36]
・毎日王冠    [0-1-0-4]

 これでいくと、天皇賞・秋と富士Sの負け組で人気落ちする馬を狙うのがよさそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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