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【東京新聞杯】堅めのレースだが1番人気はそれほど走っていない

  • 2020年02月07日(金) 18時00分

好相性の牝馬にも注目したい


 東京新聞杯は過去10年均等買い時の回収率が単59%・複60%と堅めのレース。ただし1番人気は[1-1-2-6]でそれほど走っているわけでもない。上位人気グループ全体で見た場合に堅調、という感じだ。

 レッドヴェイロンはキャリア中1戦しか馬券圏内を外していない堅実派。東京芝1600mも得意だ。古馬重賞にははじめての出走となるがリステッド2着がありNHKマイルCでは3着もある。脚質的に展開次第では勝ち切れない可能性もあるが、大きく崩れることもないように思う。

 ヴァンドギャルドは3連勝でここへ。勢いが素晴らしいので一気に重賞までモノにする可能性がある一方、東京の芝1600mは今回がはじめてというのが僅かな懸念材料か。ある程度決め手もある馬なので、好位に行ったうえで流れが落ち着いてくれるのが理想だ。

 東京新聞杯は牝馬の成績が良いレースなので、プリモシーンには期待したくなる。2ケタ着順を連発したあとだが前走はGIだし、過去にも2回、連敗のあとに復活を果たしている。昨年2着に泣いたヴィクトリアマイルがあるのでここからメイチとはいかないだろうが、一定以上の結果を期待したい。

 牝馬ではシャドウディーヴァにもある程度のチャンスがありそう。1800mを好位からの競馬で勝った常総Sは新しい可能性を拓いた。東京そのものは得意だし、1600mの流れに乗れるようだと人気以上の結果を残す可能性もある。

 レイエンダはエプソムCで超スローからの前残り、富士Sでは極端な前崩れを最後方から2着と、東京の古馬重賞で2回展開を味方につけている。逆に、展開が向かないと大敗の可能性も十分。前でも後ろでも競馬をする馬なので展開読みだけでは見通せない面があり、馬券的には厄介な存在だ。

 サトノアーサーは菊花賞を除くと着差1秒以上の大敗を喫したことがなく、とにかく堅実に走る馬。逆に力でねじ伏せるというタイプではないし、自分で競馬を作れる感じではない。今回は新興勢力が人気になるので、それらの馬が本物かどうかによってこの馬の着順が決まってくる感じだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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