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【桜花賞】タレントが豊富で選択肢が多いレースに

  • 2020年04月10日(金) 18時00分

評価を下げないでおきたい馬とは!?


 今年の桜花賞は別路線組のタレントも豊富で、馬券上の選択肢が多い。ある程度人気割れもするだろうし、馬券としては楽しみの多いレースになりそうだ。

 まずはチューリップ賞組から。マルターズディオサは好位に行くならこの枠でよいが、改修後の桜花賞は内枠の成績がいまひとつ。引いて差し直しになると不必要にこじれる可能性もある。

 クラヴァシュドールは1勝馬の立場だが、もちろんここでも通用する能力。展開待ちな面もあるが、阪神JFほど展開が逆風になることもそうないだろう。1着付けは買いづらいが、3連系の軸にはよさそうな雰囲気。

 レシステンシアは溜め逃げがよくないことを確認したということではチューリップ賞の敗戦にも意味があった。ただ今週の坂路で49.5秒を出すあたり、短距離モードにシフトしている可能性もある。強い逃げを打って終いまでもつかどうか。

 フィリーズレビュー組、アネモネS組はともに例年本番での成績が悪く、特にアネモネS組はほとんど機能していない。フィリーズレビュー組では勝ってきたエーポスより2着ヤマカツマーメイドのほうが1600mではよさそうだが、同馬にしても阪神JF5着の立場だから、どうしてもチューリップ賞組より分が悪い。

 サンクテュエールは好位に行くと決めればこの枠も悪くない要素になる。仮にここで馬券に絡めなくても、距離延長には対応できると個人的に見ているので、オークスでもある程度評価したい。

 リアアメリアは人気を裏切った阪神JF以来だが、当時は追い込みが届きようのない展開。ぶっつけで来るぶん人気も落ち着いているだろうし、評価を下げないでおきたい馬だ。

 デアリングタクトは祖母が旧コース時代の桜花賞3着馬。世代の一線級に対してどの程度やれるか未知数だが、枠はいまの桜花賞でいちばん良いあたりを引いた。おそらく差しに構えることになると思うので、あとは展開が向くかどうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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