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【エプソムC】不良まで悪化した馬場が明日どういう状況になるか

  • 2020年06月13日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 梅雨時とはいえ、土曜の東京は大雨に見舞われた。ダートは午前6時30分の馬場状態発表時から「不良」。芝は「重」で始まり、4R発走前には「不良」に変更。雨は降り続き、最終12R終了時点でも不良だった。開催8週目でCコース使用は3週目。先週土曜夜から日曜未明に雨が降った影響下で競馬を開催した影響もあり、4コーナー〜直線の内寄りは傷みが進んできている。

 土曜は後半レースほど、道悪の巧拙がはっきり出た。参考までに土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、3番手、2番手、7番手、8番手」。8Rまで(計3鞍)の下級条件では好位組が活躍したが、これはペースの影響も多分にありそう。

 9R・八丈島特別(芝1600m)は4コーナーで一番外を回った8番人気カラテが突き抜けて3馬身半差の完勝。道中3〜4番手を進んだ3番人気セイウンヴィーナスは馬場の中ほどを通って2着。3着の10番人気メイクアンシーは内寄りを伸びた。決して内が伸びない訳ではないが、勝ち馬の通ったコースだけを見れば、外差しレース。

 ただ、11R・ジューンS(芝2400m)は全く逆。中〜外を回った馬は揃って敗れ、上位1〜3着は道中で「内」を通った馬が独占した。勝った3番人気サンレイポケットは向正面では後方の内ラチ沿いを徐々に進出し、最終4コーナーでもポッカリと空いたインのまま。最後は内寄りから伸びてきた。騎乗した戸崎騎手の好判断と、結果的には道悪も巧みだったのだろう。逃げ粘った2着アイファーキングズ(10番人気)に至ってはデビュー16戦目にして芝初挑戦。実績はダートだけなのに、勝利目前の激走だった。レースの勝ち時計2分33秒1の低速決着が示す通り、ダートに適性があるパワー型が活躍する極端な道悪だった。

 日曜の東京は「曇時々雨」。引き続き、予報は芳しくない。予報機関によっては土曜と比べると雨がやむ時間が多くなる予報もあるが、いずれにしても道悪が残る状況は続きそうだ。問題は土曜メイン11Rでは内を通った馬が好走したので、果たしてエプソムCの時点でどういう状況になるかだ。レースが進むにつれて、中〜外差し傾向になるのか?その逆か?当日のレース傾向はぜひチェックしていだたきたいと思う。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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