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【函館スプリントS】1200mタイプか1400-1600mタイプ どちらを取るのかがポイント

  • 2020年06月19日(金) 18時00分

年齢が若くて近走内容の良い牝馬もサマースプリントの狙い目


 函館スプリントSは1200mタイプの中にこれといった存在がおらず、1400〜1600mタイプとどちらを取るのかがポイントになりそうだ。

 人気になりそうなのはダイアトニック。確かに格でいえばこの馬だし、高松宮記念3着(4位入線)なので1200mも大丈夫と評価されるのも理解できる。

 ただ1200mは2戦目だし、結果として差しに回ったときどうなるかは未知数。後手に回ると函館では届き切らない可能性も。人気になりすぎるようなら別な切り口も探したい。

 1200mタイプの人気最上位はライトオンキュー。昨年のこのレースは除外になってしまったのでコース適性が分からないのだが、その後札幌で2着しているし、洋芝が全くダメということはなさそう。あとは半年ぶりということでデキの問題。そしてオープンに上がってからは差し競馬が続いているので、ある程度前が止まってくれる展開が欲しい。

 フィアーノロマーノは除外後の一戦なので状態は気になるが、能力は上位。函館スプリントSの前走1400m組(この馬の場合出走した最後のレースは阪急杯)はよく走っているので期待したいが、初距離の怖さはもちろんある。ダイアトニックらとのオッズ比較でおいしくなっているなら買いたい馬だ。

 エイティーンガールは53キロで出走したシルクロードSが2着。今回54キロだから洋芝さえ合えばきわどい競馬ができそうだ。ヨハネスブルグ産駒なので合いそうな気はするが……。脚質的にコースのリスクがあり、展開の追い風が欲しいのはライトオンキューなどと同様。

 シヴァージは高松宮記念で追い込んで5着。当時後ろから上位に届いた馬はグランアレグリアが安田記念勝ち、グルーヴィットが京王杯SC3着だからその点では期待できる。ただ芝では後ろからの競馬が続いているし、あまり人気になるようだと馬券的な妙味は後退してしまう。

 脚質的なリスクを承知で狙うならマリアズハートもよいのではないだろうか。年齢が若くて近走内容の良い牝馬というのは、このレースに限らずサマースプリントシリーズで狙う価値がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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