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【七夕賞】ポイントはコース実績と当日の馬場状態

  • 2020年07月10日(金) 18時00分

馬場適性と福島実績から考える


 抜けた存在がおらず、難解な七夕賞。福島実績があるということで買いやすいのはクレッシェンドラヴだ。昨年の2着時や福島記念優勝時よりは2キロ積まれているが、とにかく得意コースだし、休み明けもこなせる馬。ある程度の格好はつけてくれるだろう。

 良血ジナンボーはいよいよ本格化という感じで、昨秋強気の番組選択でジャパンカップに向かったのも納得という近況になってきている。好位へいけるのは強みだし、枠順も無難なところを引いた。レーン騎手が騎乗経験のある馬というのもプラス材料だ。

 マイネルサーパスは福島巧者だし、オープンを勝ってハンデ+0.5キロというのは良いパターンの臨戦過程。差しタイプなので展開には左右されるが、馬場が渋ると苦手にする馬がでるぶん有利に働く。

 ブラヴァスもこのレースで強い4歳馬。新潟大賞典の内容も悪くはなかったし、GIIIなら上位争いする能力はありそう。雨馬場もこなせるとは思うが、速い上がりも出せる馬なので、馬場は悪化しすぎないほうが無難。

 ウインイクシードは中距離では安定した競馬を続けている。この枠だと素直に出していって好位が理想だが、そのためにもラチ沿いが荒れていないほうがよい。土曜から馬場状態を見て扱いを判断したい。

 ヒンドゥタイムズは成績に疵の少ない4歳馬。馬場が重くなるのも悪くないだろう。前走条件戦組が穴を出すこともしばしばの七夕賞なので気になる1頭だが、どうせ初の古馬重賞ならもっと人気薄のヴァンケドミンゴまで思い切ったほうが馬券的には正解のようにも思う。ヴァンケドミンゴは1、2番人気での勝利ばかりとはいえ、福島4戦4勝はやはり無視できないところだ。

 パッシングスルーはもともとが芝の重賞勝ち馬で、地方のダートに適性が無かったということなら今回の条件替わりは歓迎。ただ前走の大敗はかなりのものだったので、メンタルに響いていないかは気になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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