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【セントウルS予想】なぜか土曜>日曜の中京芝1200m内枠馬

  • 2020年09月08日(火) 12時00分

比較的単純にうっすら内枠有利


 長年の癖でつい阪神、と思ってしまうが今週からの開催替わりは中京である。当然ながらセントウルSも中京芝1200mで行われる。

 中京芝1200mは、1けた馬番と2けた馬番の間に成績差があるが、これは出走頭数を考えると自然なものでもある(少頭数レースがあるぶん若い馬番のほうが有利)。また、特定の馬番だけ勝率や複勝率が極端に高いということはない。馬番別成績では大外が強さを示すコースもあるが中京芝1200mはそこまででもなく、比較的単純にうっすら内枠有利と考えてよい。

 ただ、気を付けなくてはいけないのが土曜と日曜の差だ。中京芝1200mは最大フルゲートが18頭なので、内の1/3ということで馬番1〜6番を対象にしてみよう。当該期間中の馬番1〜6番は、トータルの勝率が7.4%・複勝率が23.8%。しかし開催日次別に見ると、

初日  7.1%・23.8%→2日目4.8%・11.9%
3日目 9.7%・27.8%→4日目6.7%・18.9%
5日目 9.3%・26.9%→6日目8.5%・20.7%
7日目 8.3%・16.7%→8日目0.0%・13.8%

 奇数開催日のほうには1日だけ金曜祝日(2014年)が含まれるが、基本的には左側が土曜日、右側が日曜日と考えてよい。そして土曜と比べて日曜は内枠馬の成績が下がる。かなりはっきりした下がり方だ。回収率で比べると土曜が単97%・複105%に対して日曜は単53%・複59%と極端に低い。

 理由を探すとしたら、昔と違って軽転圧をかけないので土曜に内ラチ沿いが使われたぶんが日曜にダメージとして残るといったあたりだろうか。ただ正解はつきとめようがないので、まずは傾向を受け止めるしかない。

 ちなみに、芝1400m、1600m、2000mの内枠馬にはこのような傾向がなく、あくまで芝1200mに限ったものである(それゆえ軽転圧説もいまひとつ説得力はない)。今週は中京芝1200mが1鞍しか組まれておらず、他の距離では日曜も内枠馬が好走するかもしれないが、セントウルSについては少しだけこの傾向を意識しておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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