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【秋華賞予想】土曜は力を持った人気馬が順当に勝っていたが…

  • 2020年10月17日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 土曜の芝は「稍重」で始まり、正午前に「重」に変更。最終12Rまで重で実施された。 金曜午前9時40分測定のJRA発表のクッション値が「8.9」(標準)。土曜午前7時の測定値は「8.0」とやや軟らかい方向に移行。土曜のレース中は雨が降り続いたため、土曜最終時点ではより軟らかい方向に変化したと見られる。

 土曜は、芝競走は7鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、4番手、6番手、8番手、4番手、4番手、8番手」。4コーナーから直線入り口は多くの馬が渋化した内寄りを避けて通り、ゴール前は中〜外を選んだ馬が伸びるケースが目立った。

 8頭立ての8R・3歳上2勝クラス(外回り1800m)は最後方8番手にいた1番人気ボンオムトゥックが4コーナーでも大外を回って最後届いた。1番人気なので実力上位とも判断できるが、土曜では一番伸びる位置だった。

 12R・3歳上2勝クラス(外回り1400m)を勝った2番人気トオヤリトセイトも最終4コーナーの外8番手から同じような形で伸びている。勝ち時計は1分23秒5。通常の良馬場時よりは1400m換算で「1秒〜1秒5」は時計がかかっている。重馬場としては、標準的な時計の遅さだろう。

 ちなみに土曜は前半の2歳戦3鞍を除けば、後半の3歳以上の4鞍の勝ち馬は「1番人気、1番人気、1番人気、2番人気」。コースを選んで走れるほど力を持った人気馬が、順当に勝ち上がったともいえる。

 問題は土曜の傾向が果たして日曜も続くか?にある。日曜の京都の天気は回復へ。予報では晴時々曇で降水確率0%。予想最高気温は22度と土曜より高い。例年の「1分58秒台」の高速馬場まで回復するかは微妙だが、それでも発表上は「良」に戻る可能性は高い。土曜は内寄りを避けて通る馬が多かったが、急ピッチで乾けば、レース傾向が変わるかも。

 秋華賞は典型的な逃げ馬不在でS〜Mペース。土曜は見られなかった「内&前」の粘り込みも当日の傾向次第では想定しておきたい。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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