スマートフォン版へ

【菊花賞予想】コントレイル三冠達成の可能性は高い

  • 2020年10月23日(金) 18時00分

今年はスタミナだけで対抗できるような馬が不在


 コントレイルの三冠がかかる菊花賞。週末の天気は崩れないようだし、ここまで馬場が傷んだぶんが大きく影響しない限り、三冠の可能性は高いのではないかと予想する。

 コントレイルはここまでのレースぶりが抜けているし、取りこぼしがあるとしたら皐月賞だった。京都外回りで踏むコースがなくなる可能性は低いし、乱ペースに付き合ったりしない限りスタミナの問題もなさそう。そもそもスタミナだけで対抗できるような馬が今年は見当たらない。

 ヴェルトライゼンデはスタミナだけを切り取ったらコントレイルより優れている可能性はある。ただ総合力となった場合にはどうか。脚質的にもコントレイルと重なる面があり、展開の利で先着するというシナリオが描きにくい。一方で穴党にとっては、この馬がコントレイルの2着か3着に入ると配当が安くなるという、厄介な存在だ。

 バビットも父親からスタミナを受け継いでいる可能性がある。こちらは脚質的にかぶらないどころか逃げ馬なので、「まさかの……」という結果もありえなくはない。問題は自分より外の枠から強引にハナを狙いそうな馬がいること。突っ張っていくのか、譲ったうえで第二先行のような形を目指すか。やりあってしまうと差し馬勢の思うツボなので、引いたうえで早めの捲りで先頭に立つような形がよいように思う。

 サトノフラッグは捲りタイプの馬になってきたので、先捲りのような形で見せ場を作りたい。その際にあまり外を回る形になるとしんどいだろうが、隊列が縦長のうちに内から3頭目あたりを捲れるなら理想だ。

 ガロアクリークはキンシャサノキセキ産駒ということでさすがに3000mはどうかと思うが、内枠を引いたのはよかった。スタミナを気にして後ろからの構えになると出番がないかもしれないが、好位をとってインでじっとしていれば見せ場が作れる可能性もある。

 ロバートソンキーは前走が人気薄での好走だったので今回も人気にならないだろうが、キャリアの浅さが逆に魅力。伸びしろを残している可能性もある。無欲の競馬で神戸新聞杯同様の複穴を目指したい。

 アリストテレスは鞍上人気もあってある程度人気を集めそう。ただ前走条件戦組は過去10年3着までしかない。厳しい戦いになるかもしれないが、前には行ける馬だし、スタミナは十分にありそう。3着候補としてなら検討できる存在だ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング