毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
阪神は11月から連続開催7週目。芝のBコース使用は阪神JFウィークに続いて2週目。JRAホームページでは「向正面直線および正面直線のコース内側に部分的な傷みがある」。
ただ、内寄りを通った馬の好走もあれば、中〜外を差した馬が台頭するレースもあって、傾向がつかみにくいのが正直悩ましいところ。土曜朝時点のJRA発表のクッション値は「10.1」(やや硬め)でほぼ標準に近い。
土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、12番手、4番手、3番手、13番手」。参考までに、朝日杯FSと同じ外回り1600mで行われた5R・新馬戦は最終4コーナー12番手にいた2番人気エリザベスタワーが上がり3F33秒6で外から一気。レース前半3F36秒9〜同後半34秒4のスローの瞬発力勝負を決め手の違いで制した形。
11R・タンザナイトS(芝1200m)は最終4コーナー13番手の3番人気ラヴィングアンサーが外から届いた。このレースは前半3F33秒5〜同後半3F34秒6のやや前傾ラップ。ある程度流れれば、中〜外差しが決まりそうな雰囲気は漂っている。
このレースの勝ち時計は1分8秒1。18年のタンザナイトS勝ち馬エントリーチケットが1分8秒5、19年ジョイフルが1分8秒6なので、今年は冬場としてはまずまず時計が出ている方だろう。
朝日杯FSは14年阪神移行後の14〜16年は後方組がV。17〜19年は好位組のVと傾向は完全に二分している。果たして今年はどうなるか?