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【有馬記念予想】内を通って頑張れるかはペース次第

  • 2020年12月26日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 悩ましい有馬記念の芝状況となった。開催4週目の中山は3〜4コーナー、正面直線の内寄りが傷んできている。一見、逃げ〜先行馬には厳しい状況だが、土曜に限れば、先行勢がまだまだ活躍した。内を狙った馬が好走するケースが目立った。はっきりしているのは、時計が掛かる傾向が続いている点。瞬発力よりもパワーが必要なターフになっている。

 土曜は、芝競走は5鞍(障害レースは除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、1番手、4番手、3番手、1番手」と逃げ〜好位勢が活躍し、中団〜後方組は不発だった。

 9R・立志賞(芝外回り2200m)を勝った5番人気ルトロヴァイユが最終4コーナー4番手から、直線は内ラチ沿いを狙って抜け出した。前半5F63秒8と序盤スローだったこともあるが、勝ち時計は2分17秒6とかなり掛かっている。

 12R・グレイトフルSは有馬記念と同じ内回り2500m。先手を奪った12番人気ジャコマルが逃げ切り勝ち。中盤でガクンとペースを落とした鞍上・横山和生騎手の好騎乗もあったが、ラスト2Fは11秒4〜11秒9でまとめている。2着ウインキートスも道中6〜7番手追走から、直線も最内のラチ沿いを伸びた。3〜5着馬はいずれも2〜4番手にいた先行勢で、中団から後ろにいた馬たちは不発だった。このレースの勝ち時計は2分37秒4。昨年のグレイトフルSも同じ有馬記念前日に3勝クラスで行われ、勝ったロサグラウカが2分35秒6。今年の方がかなり時計は要している。

 日曜は西から天気は崩れてくるが、関東地方は雨の心配は少なく、有馬記念は引き続き良馬場濃厚。そろそろ中〜外差しにに変わりそうな見た目の状況に反し、傷んだ内寄りを走れる状況が日曜も続くのか?予断は許さない。有馬記念が万が一、S〜Mペースの落ち着いた流れだと、見た目に芝の傷みが進んでいる内寄りを通った馬が頑張る可能性は十分ある。

有馬記念を徹底攻略! 今年1年のGI傾向やイチオシ予想家をご紹介。週末には千鳥ノブや競馬好き芸能人も登場!ぜひご覧ください。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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