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傾向で考える東京新聞杯

  • 2006年01月23日(月) 23時50分
 今週は中山が振り替えになった影響で、特別登録を見ずに原稿を書かねばならない。条件を先に示して、後からパズル的に登録馬を当てはめることになるが、それに向いているレースは(土曜のレースになるが)東京新聞杯だろう。

 東京はコース改修を経ているし、中山で施行された年もあるのだが、それを無視して野蛮に過去10年を振り返っても、ある程度見えてくるものはある。

 まず、前走レースとして該当例の多いニューイヤーSだが、同レースは別定だった時期もある。ハンデ戦に戻ったのは04年なのだが、ここ2年は人気サイドの馬も含め、東京新聞杯では全滅だった。過去にはダイワカーリアンなどが勝っているが、もしこの組を取るならば、いっそ穴志向でいったほうがいいだろう。

 2番目に指摘しておきたいのは、中距離ハンデ重賞との相性の悪さだ。というか、前走2000m組そのものが[1-1-0-20]で、連対したのはベストタイアップとディヴァインライトだけ。ディヴァインライトは9番人気2着だったのだが、この年は不良馬場。開幕週で良となると、スピード重視のほうがいいように思われる。

 3番目は、関東馬は人気サイド、関西馬は人気薄を重視ということである。西高東低の世の中にあって、勝率・連対率では関東馬がけっこう頑張っているのだが、回収率では関西馬のほうが上回っている。関東馬を買うなというわけではないのだが、関東馬ばかりの組み合わせというのも望ましくはない。

 最後に、今年該当馬がいるかどうか分からないのだが、前走準オープン組が買えるという点を指摘しておきたい。

 過去10年、前走準オープンに出走していた馬の成績は[2-1-1-7]。しかも、連対の3頭は03年04年で、新しい時期に好走例のあるのが心強い。馬券に絡んだ4頭はいずれも、2〜3歳時には重賞に駒を進めてそれなりに期待を集めながら、収得賞金を加算しきれず条件戦からやりなおすことになった馬。純然たる叩き上げではだめなようだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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