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共同通信杯は穴党の出番なし?

  • 2006年01月30日(月) 23時50分
 共同通信杯は「なんでこんなことに」と不思議に思うほどの豪華登録メンバーとなった。

 朝日杯馬のフサイチリシャール、たんぱ杯2着のアドマイヤムーン、関東の期待ショウナンタキオン……。例年はこれらのうち1頭がいるくらいが標準だと思われる。

 そこでまずは、過去の朝日杯組が共同通信杯でどのような成績を収めていたかという点から見ていこう。サンプル数を増やすために、期間は平成以降としてある。

共同通信杯出走馬・朝日杯着順別成績

前走1着 [2-0-0-0/2]
前走2着 [1-1-0-0/2]
前走3着 [0-1-0-1/2]
前走4着 [0-0-0-4/4]
前走5着 該当馬なし
前走6〜9着 [0-1-0-3/4]
前走10着〜 該当馬なし

 朝日杯勝ちからここへ向かったのはナリタブライアンとアイネスフウジンでともに勝利している。昭和に1年入るとサクラチヨノオーが4着に敗れているのだが、平成に入ってからは朝日杯の着順が(2着以下の馬も含めて)共同通信杯にリンクしていると考えていいだろう。そのぶん、ショウナンタキオンにとっては厳しい一戦となる。

 一方、ラジオたんぱ杯組について見てみると、たんぱ杯優勝馬は共同通信杯で[1-2-0-1]、同2着馬は[2-0-0-0]。こちらも、アドマイヤムーンにとって不安になる材料はない。

 つまり、有力2騎がともに不安なしということで、穴党にとっては厳しい状況なわけである。

 解決策としては、この2頭に無理に逆らうよりは「3頭目」に期待するのが良いだろう。朝日杯馬が勝った2年は、ワイルドファイアーの5番人気2着(90年)、ハヤテバラモンの7番人気3着(94年)と、ともにジュニアC(当時2000m)の好走馬が絡んでいる。今年のメンバーだと、500万下のレース(寒竹賞)になるが2着だったマルタカアーサーだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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