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【弥生賞予想】高速馬場ではなくなったが前有利は変わらない

  • 2021年03月06日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 中山競馬場は金曜夜に約1ミリの降雨を記録。その影響で土曜の芝は「稍重」で終日行われた。開幕週の先週は中山記念でコースレコードタイの1分44秒9(勝ち馬ヒシイグアス)が出るなど、1月開催とは一転した高速馬場。その先週と比べると、雨で湿った影響か、土曜は先週よりは時計がやや掛かり、標準的な時計の出方だった。

 土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、5番手、2番手、3番手、2番手」と先週同様に前有利だった。Cコースを使用した1月とは替わり、Aコース使用2週目。土曜の競馬で内寄りの傷みが進んだ箇所が部分的にはあったが、それでもラチ沿いの芝状態も良く、経済コースを通った馬の活躍が目立った。

 中山5R・3歳未勝利戦(芝1600m)は前半3F36秒6〜後半3F35秒1と絶妙ペースで逃げた4番人気ラングロワがそのまま押し切った。

 古馬重賞の中山11R・オーシャンS(芝1200m)も完全に前の組で決着。レース前半3F33秒7〜同後半3F34秒7。前の組も遅くはなかったが、2番手の外を併走していたコントラチェックが優勝。2番手の内を走っていた1番人気カレンモエが2着。逃げたビアンフェが3着。

 先行勢が競りもなく、上がりもまとめると、なかなか中団〜後方組が届かないのが今の中山の特徴。このレースの勝ち時計1分8秒4は、時計が出ていた先週なら「1分7秒台」が出たかもしれない。

 日曜は朝から好天予報。芝は「良馬場」に回復する可能性が高い。弥生賞は、乱ペースは考えにくく、S〜Mペースが濃厚。時計が出る芝状態だが、そこまで速い全体時計にはならないかもしれない。前で運べる器用な馬が脚質的には有利になりそうだ。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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