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【ヴィクトリアマイル予想】意外に狙える、前走人気薄好走馬

  • 2021年05月11日(火) 12時00分

注目は前走でGII・GIIIの○○だった馬


 私がデータを出すときに、前走人気順別成績というものを出すことがある。馬のパフォーマンスではなくファンの評価である「人気」を持ちだすのは変な話なのだが、「みんなの意見は案外正しい」というか、長期的に見れば人気はそのレースにおける客観的な地位を示している部分がある。個別レースでの評価として間違っていても、母数を増やすと各馬に関する「そこまでのあらすじ」のようなものを反映してくれる面があるのだ。

 ということで、ヴィクトリアマイルにおける前走人気順別成績である。前走でGII・GIIIを使っていた馬について、まず前走着順別成績を見ると明確な傾向や特徴がない。

 一方、前走人気順別成績を見ると、前走6番人気以下馬の回収率が良いことに気付く。「前走10番人気以下」のグループにはミナレット(2015年に3着で複勝8500円)がいるので複回収率は502%ととんでもないことになっているのだが、前走6〜9番人気組も複回収率は126%。[0-3-1-30]なのだが、馬券に絡んだ4頭が11、11、12、12番人気だった。ミナレットを含め10年で5頭の2ケタ人気馬が馬券に絡んでいることを考えると、「前走でGII・GIIIの6番人気以下だった馬」に注目してみる価値はあるだろう。

「前走でGII・GIIIの6番人気以下だった馬」ならなんでもよいというわけではなく、そこで6着以下だった馬は[0-1-0-33]。唯一馬券に絡んだのは2013年ホエールキャプチャで、同馬は前年の優勝馬だった。「前走人気薄で大敗」は単なる弱い馬である可能性が高いので、当たり前といえば当たり前だ。

「前走GII・GIIIの6番人気以下・5着以内」だと[0-2-4-12]。複勝率33.3%なら狙って狙えないことはないだろう。

 今年は条件に合う馬が登録馬の中に5頭もいるので全部取るわけにはいかないが、2頭くらいに△を打って3連単フォーメーションの3着に付けてみても面白いのではないかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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