フェブラリーSはどちらかというと堅めのGIである。全馬を均等買いした場合の回収率も単勝38%・複勝52%と低いし、1番人気馬が4連勝中でもある。
さらには、距離短縮でここへ臨む馬がいいとか、斤量増でここへ臨む馬はけっこう悪くないといったデータもあり、そこまでを考えるならカネヒキリで問題ないようにも見える。
ただ、ひとつだけどうしても気になる問題がある。カネヒキリには芝実績が全く無いことだ。
4連勝中の1番人気馬を振り返ると、メイショウボーラーやアドマイヤドンは芝でもGIレベルまで行った馬。ゴールドアリュール(中山施行だが)はダービーでもいいところのあった馬、アグネスデジタルは究極の芝ダート兼用馬だ。
それより前、人気を裏切った1番人気馬を見ると、サンフォードシチーやタイキシャーロックという、芝実績の全く無かった馬が目に付く。ストーンステッパーは芝実績のないままフェブラリーSで2着したが、GI化初年度でまだダート路線の駒が揃っていなかった時期でもある。
2番人気以下の中からは芝実績のない優勝馬も出ている(メイセイオペラやノボトゥルー)わけだから深刻な問題ではないのだが、「1番人気4連勝中」という流れにそのままあてはめていいかどうかについては少し考える必要があるかもしれない。
スタート地点が芝であることは武蔵野Sの失敗が逆に幸いする(対策を立てて本番に臨む)かもしれないが、一方で、カネヒキリがベストパフォーマンスを発揮できるのはコーナーを4回回るコースのようにも思える。
穴党のスケベ根性とドバイには無事に行ってほしいという思いの狭間で予想も揺れるが、折衷案としてカネヒキリの2、3着付けという選択肢も検討してみたい。