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1400mに戻った阪急杯の行方は?

  • 2006年02月20日(月) 23時49分
 今年から1400mに戻った阪急杯。こうなると弱いのがデータ派である。

 仕方がないので、以前に1400mだった時期の86〜95年から、京都で行われた2回を除く8回を対象に今年の阪急杯の行方を占っていこう。

 当時はハンデ戦なので、斤量系のデータは参考にできない。参考になるとしたら、前走距離に関するものだ。

 前走もズバリ芝1400mだった馬は[1-0-2-7]と振るわないが、これは番組構成上の理由にもよる。全く毛嫌いする必要はないだろう。

 興味深いのは芝1200m組と芝1600m組の違いだ。
前走芝1200m[1-3-0-20]
前走芝1600m[4-3-3-28]

 連対率にすると16.7%と18.4%で極端な差ではないのだが、回収率は前者が単43%・複77%、後者が単143%・複94%でけっこうな差がついている。

 さらに、前走芝2000m組が[2-2-0-23]、芝2200m組が[0-0-1-2]とともに馬券に絡む馬を出しているのだ。

 距離体系の浸透が今ほどではなかったとはいえ、これは穴党にとって面白い点である。

 ちなみに、過去10年(96年以降)の阪神芝1400mで前走距離別成績を調べるとそれほど距離短縮組が優勢とは出ないのだが、条件戦まで含めると連対率ベースでは前走マイル組がやや優勢となる。

 1800m以上からくる馬はさすがにベタ買いできるレベルの成績ではないが、それでも何頭か好配当を演出したケースがある。丸っきりの中距離馬が阪急杯で好走するのは難しいにしても、もともとこの距離に向きそうな馬なら前走1800m以上組でも買う手はある。

 今年の登録馬ではビッグプラネットがそれにあたりそうか。本当のベストはマイルかもしれないが、1400mは1800mよりは確実に良いはずだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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