スマートフォン版へ

弥生賞のジンクスが途切れるとしたら…

  • 2006年02月27日(月) 23時50分
 弥生賞は堅い重賞としてすっかりおなじみになった。「このところずっと4番人気以内の馬しか連対していない」という話もけっこう知られるようになったはずだ。

 では、最後に5番人気以下の馬が連対したのはいつなのだろうか?なんと92年、6番人気1着したアサカリジェントが最後である。もう14年も前のことだ。

 しかし、傾向やジンクスというものもいつかは途切れる。もしそれが今年のことだとしたら、どんな馬に期待すればいいのだろうか?

 まずは、グレード制導入以降に5番人気以下で連対した馬を書き出してみよう。

85年 スダホーク     5番人気1着※
86年 ダイナコスモス   5番人気2着
87年 サクラスターオー  6番人気1着
89年 ワンダーナルビー  7番人気2着※
90年 ツルマルミマタオー 7番人気2着※
92年 アサカリジェント  6番人気1着

 ※マークをつけたのは、重・不良になった年である。93年以降の道悪では、95年に足利のハシノタイユウが8番人気3着したりと、やはり波乱寄りの傾向が出ている。雨が降ったら穴党の出番が多少出てくると考えてよいだろう。

 一方、※マークのついていない3頭には、「それまで1800m以下しか経験していない」という共通項がある。いずれも良血だったりデビュー前からの評判馬だったりした3頭だけに、もし2000mの経験があれば4番人気くらいにはひっかかってもおかしくなかった。そこを距離経験の無さから5、6番人気になっていたというわけだ。

 今年の登録馬でいうと、セトウチアポロンやトーヨーエーピーがこれに近いように思える。

 ただ、気をつけなくてはならないのは、前掲の馬たちも5〜7番人気ではあったということだ。雨や距離という理由があっても、2ケタ人気になるような馬からの穴は狙えない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング