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【新潟記念予想】左回り適性や速い上がりは魅力だが…

  • 2021年09月03日(金) 18時00分

新潟記念は前寄りの馬が残るケースに注意が必要


 今年の新潟記念、1番人気候補の1頭がザダルだ。エプソムカップで重賞初制覇。ハンデは58キロまでいかず57.5キロなら想定通りだろう。右回りにも好走歴はあるが左回りのほうがベターの印象。速い上がりを使える点も魅力だ。ただ新潟記念は各馬の上がりタイム差が小さくなって結果として前寄りの馬が残ることもあるので、取れる位置は取っていきたい。

 トーセンスーリヤも重賞勝ち→57.5キロでの出走。こちらは今回も2、3番手からの競馬だろう。新潟大賞典で1着と4着、後者にしても勝ち馬とは0.1秒差だから、コースそのものは得意。タイムが速くなりすぎると少し心配だが、土曜に雨予報が出ているので、この馬にとってはちょうどよいくらいの馬場になるかもしれない。

 リアアメリアは中山牝馬Sの敗因を馬場に求めるなら、GIIIレベルで復活ありと考えることもできる。ただ55キロはローズS勝ちの影響が残っている印象で、大きい着順が続く中ではやや重いようにも思える。また今回はある程度上位人気になりそう。復活の保証がない中でファンの期待がやや先行しているようにも思える。

 クラヴェルは確実に良い末脚を使ってくる馬だし、大敗がない馬。中京記念も3着なのでハンデに響いていない。ここも3着以内を期待したいところ。ただここ2走の競馬内容と横山典弘騎手ということを考えると極端な競馬になる可能性はあり、そうなると展開に左右される面はある。

 ラーゴムは皐月賞・ダービーでしか大敗していないので、ここでの復活があってもおかしくないと見る向きもあるだろう。ただ3歳でこのレースを制したブラストワンピースはダービーで5着していたわけで、それと比べるとやや厳しいようにも思える。

 ラインベックはダートで勝ってみたり芝に戻って勝ってみたりと、適性がよく分からない面がある。ただいずれにしても展開次第という面があり、前残りのきく流れなら侮れない。今回はハナを主張すればいけそうなメンバー構成ではある。

 ショウナンバルディは地味ながら悪くない競馬を続けている。福島民報杯は馬場が馬場だっただけに新潟で疑う必要もないだろう。極端に速い決着にならなければ、馬券圏内に入ってきてもおかしくない。人気次第では3連複の軸に検討してもよい馬だと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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