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【京成杯AH予想】開幕週らしい高速馬場で内&前が中心になりそう

  • 2021年09月11日(土) 19時00分
 秋の中山競馬の芝コースは昨秋同様、Bコースで開幕した。4月の皐月賞週以来、約5カ月ぶりの開催。例年通りに芝は生えそろって好状態。今週は水曜から金曜にかけ、降水量15ミリを記録。土曜午前中も雨がパラつく時間帯はあった。ただ午後から太陽も出て、稍重で始まったダートも午後1時22分に「良」に回復。芝も徐々に回復する方向にシフトしている。

 JRA測定の午前7時の芝のクッション値は「10.3」(やや硬め)。芝の含水率はゴール前が12.4%、4コーナーは12.8%(いずれも土曜午前5時30分測定)。早朝時点では、良馬場としては水分を含んだ状態。ただ、こちらも午後の好天で徐々に乾いたと考えた方が良さそうだ。

 昨秋の中山開幕日も「内&前」の活躍が目立ったが、今年も同様。土曜は、芝のレースは6鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「4番手、1番手、1番手、1番手、1番手、5番手」。S〜Mペースのレースが続いたこともあるが、前に行った馬が粘るケースが目立った。4コーナーで中〜外を通った馬は、ほぼ不発。

 7R・3歳上1勝クラス(芝1800m)は前半5F60秒3で先手を奪った3番人気アールバロンが1分46秒6の好時計で逃げ切り勝ち。同馬のこれまでの1800mの持ち時計は「1分49秒6」で3秒時計を短縮。やや硬めのクッション値が、時計の出方にも出ている印象。

 11R・紫苑S(芝2000m)は前半5F59秒7で逃げたアビッグチアを含め、人気薄の4頭が前に行って誘導。そのため、最終的に差し競馬になった。それでも勝ったファインルージュは道中6番手で4コーナー5番手の位置。この付近で運んでいないと、2〜3着はともかく、勝ち負けまでは厳しい。ファインルージュの勝ち時計は1分58秒2。コースレコード(1分57秒8=ラブリーデイ)と0秒4差。開幕週らしい高速馬場になっている。

 このまま好天が続く見込み。日曜のメイン・京成杯AHは、1分31秒〜32秒台の速い決着になるのは間違いない。ベステンダンク、コントラチェック、バスラットレオン、大外枠のスマイルカナなど先行型が揃ったので極端なスローペースは考えにくいが、それでも速めのMペースぐらいか。こうなると、少々前が速くても「内&前主導」になりそうな予感。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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