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【神戸新聞杯予想】ダービー上位組が強く、堅いレース

  • 2021年09月24日(金) 18時00分

10頭立ての今年は差しタイプの人気薄は狙いづらい


 神戸新聞杯はダービー上位組が強く、堅いレース。阪神芝2400mよりは中京芝2200mのほうが紛れもありそうなコースだし、実際に昨年はロバートソンキーの3着もあった。ただ昨年は18頭立てで今年は10頭立て。展開だけは水物だが、差しタイプの人気薄は狙いづらい面がある。

 まず、シャフリヤールについては疑いづらい。ダービー馬がその次走に神戸新聞杯を選んだケースは、神戸新聞杯の後に京都新聞杯があった時代も含め、グレード制導入以降[8-3-0-1]。唯一連を外したのは1995年のタヤスツヨシで、そのあとは連続連対、直近は5頭連続で勝っている。阪神施行のほうがより堅かったとは思うが、適性云々ではなく地力で解決できるのではないだろうか。

 シャフリヤールが負ける場合も、その候補はステラヴェローチェかと思う。この馬はこの馬で決め手があるが、シャフリヤールより器用さというか、競馬の上手さがある。気が付けば良い進路を伸びてきているという馬で、そのぶん中京芝2200mが追い風になるかもしれない。

 キングストンボーイはエポカドーロの下だがタイプはだいぶ違う。ルメール騎乗なのでどうしても人気になるが、ここまでの対戦成績を考えると前記2頭をまとめて負かすというイメージは湧かない。2着候補か、人気になりすぎるようなら敢えて3着で厚く、というのが馬券上の扱いとしてはよいかもしれない。

 ワンダフルタウンは青葉賞でハナ差とはいえキングストンボーイに先着。それでいてこちらが人気下位ならこちらを強調してみる手もあるだろう。ダービー6着以下の馬は過去の例だと神戸新聞杯でそこまで強くないが、ダービーも0.8秒差だしこの馬はそれ以外のレースですべて3着以内。勝ち切るかはともかく、重要なヒモ馬であることは間違いない。

 レッドジェネシスは今回と同じコースの京都新聞杯を勝っているというのがセールスポイント。ただ上がり最速を5回マークしているうち33秒台は1回、それも負けたレースというように、キレキレという感じの馬ではない。今回は頭数が少なく、強く引っ張る馬もいないのでなかなか厳しい。

 以下の馬は力量的にだいぶ差があると思うが、無理やり1頭ひねり出すとしたらイクスプロージョン。このコースを3回経験しているし、血統的にも筋が通っている。位置を取ろうと思えば取れるのも魅力だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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