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意外に堅いフラワーC

  • 2006年03月13日(月) 23時50分
 マルターズスパーブの9番人気1着などもあったので荒れるイメージのあるフラワーCだが、過去10年全体で見ると、かなり常識にかかるレースになってきている。

 そもそも、1番人気馬の成績が[5-2-2-1]。馬券に絡まなかったのは02年のブリガドーンだけだ。

 マルターズスパーブ以外の優勝馬は1番人気5頭・2番人気3頭・3番人気1頭で、これも理にかなっている。2着馬は1〜3番人気から各2頭、4〜7番人気から各1頭で、これも自然。3着もすべて8番人気以内から出ているので、そうそうとんでもない波乱が起きるわけではない。

 人気になる馬・買いやすい馬の中でも最も信頼性の高いのが、前走オープン連対馬だ。オープン特別・重賞を連対してきた馬は、過去10年に6頭出走してすべて連対している。

 しかし、そんな都合のいい馬が毎年出走してはいないというのがひとつの問題だ。今年も登録馬に、該当する馬はいなかった。

 そうすると次のターゲットになるのは、前走で500万下を勝ってきた馬だ。

 最近は500万下勝ち→フラワーCでも活躍というのがひとつのトレンドで、昨年のシーザリオ、一昨年のダンスインザムード、02年のスマイルトゥモロー、01年のタイムフェアレディがこれにあたる。

 この組で重要なのは、フラワーCで人気になるぐらい明らかな強さを持っているということだろう。1、2番人気に推された馬は5頭すべてが馬券に絡んでいるが、3、4番人気になるとのべ10頭中1、2着馬が各1頭いるだけだ。5番人気以下はさらに苦しくなる。

 これに、前走が芝1600m以上という条件を付け加えると、だいたい狙いどころが見えてくる。フサイチパンドラだ。前走500万下勝ちはこの馬だけだし、血統からも人気はありそう。ハナにいくわけではないが前付けもできるし、条件は揃っている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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