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【エリザベス女王杯予想】3歳馬の馬券的な扱いが鍵となる一戦

  • 2021年11月12日(金) 18時00分

3歳馬は過去の例を見ても人気を集めやすく…


 今回は3歳と4歳のトップが人気を分けそうだ。

 3歳代表のアカイトリノムスメは三冠レースで徐々に着順を上げてついに秋華賞でGI制覇。三冠馬どうしの配合ということもあって、ファンの期待が高まるのは当然だ。

 問題は馬券的な扱いで、3歳馬は過去の例を見ても人気を集めやすい。この馬自身に配当的な妙味はないので、ここから入るならヒモにある程度穴っぽい馬を集めなければならない。逆に穴っぽい軸から入るならこの馬は文句なく相手に入れておくべきだろう。

 レイパパレは自分で競馬が作れる点が魅力。1枠1番もこの馬としては悪くはないだろう。誰かを逃がすときに変なこすられ方をしないようにだけ注意しておけばよい。

 問題はやはりここ2戦の結果。宝塚記念3着はまだよいとして、オールカマー4着と、そもそもオールカマーを使ってきた理由がいまひとつ分からない。連勝していた馬の勢いが止まったところ、しかも牝馬でそのパターンは個人的にはちょっと怖い気がする。といっても牡馬相手にGIを勝っている馬を切れるわけがないので、ヒモで扱いたい。

 ウインマリリンはオールカマーでレイパパレに先着。日経賞1着→天皇賞春5着→オールカマー1着と牡馬相手に好走を続け、地力を強化していることは明らかだ。

 昨年のエリザベス女王杯は秋華賞15着からの参戦、しかも展開が完全に逆風だったが、それでも4着。地力強化を加味すれば今年は馬券圏内かそれ以上があってもいい。トライアルホースっぽい匂いがしないでもないが、オークス2着もあるのだから疑いすぎる必要もないだろう。

 ウインキートスはオールカマーで2着。目黒記念優勝時は52キロだったので、55キロで別定GIIを好走できたことは収穫だ。ウインマリリンとつぶし合う競馬にならないように、位置取りは今回も一歩引いたところからということになるだろうか。展開がどうなってもマリリン・キートスのどちらかが好走できるように思う。

 テルツェットはハンデGIIIとはいえ牡馬相手に重賞(ダービー卿CT)を勝っている点は魅力。距離自体もこなせないことはないと思うが「初」というのはまた別物ではあるので、重いシルシというよりは△上位くらいの扱いが妥当か。今回はデムーロ騎手に戻るが、同騎手はこのコースの通算複勝率が47.2%、2016年以降だと実に68.4%。この点は強調材料になる。

 ランブリングアレーは晩成タイプで春にはヴィクトリアマイル2着とGI連対も実現。ここまで来たらGIを勝たせてやりたいが、5歳馬の成績がいまひとつということと、重賞好走が牝馬戦ばかりという点で人気上位勢に比べると苦しい。ただ距離そのものは合うだろうし、上がりのかかる展開になると掲示板かそれ以上がありうる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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