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高松宮記念は「差せる」レース

  • 2006年03月20日(月) 23時50分
 過去6回(時期移行後)の高松宮記念において、逃げて成功したのはショウナンカンプ(02年)ただ1頭。先行タイプも[1-1-2-18]と、意外に粘れていない。

 その代わりに活躍をしているのが差しに回った馬。[4-4-3-44]で着外も多いが、連対率14.5%は先行馬より高い。

 「高松宮記念はけっこう差せるレース」と認識しておくことは大切だが、ではさらにどのような条件で馬を絞っていけばいいだろうか?

 まず、過去6回の高松宮記念では9番人気以下の連対馬が出ていない。穴馬を生みやすい逃げ・先行タイプにそれほどの破壊力がないという前提で話が進んでいるわけだし、ここは素直に、比較的人気のあるグループを取っておくべきだろう。

 出走馬の上位半分ということで9番人気以内を条件にすると、差し馬の着度数は[4-4-2-20]。回収率も単105%・複94%とだいぶいい線までくる。

 もうひとつ重要なのは、本来先行タイプの馬が控えたというのではなく、もともと差し馬であったという点だ。

 前走で4角3番手以内におり、かつ高松宮記念で差しに回って連対した馬というのは過去6年で3頭いる。その3頭とは……。

 ディヴァインライト=3歳時は差しどころか追込馬
 サニングデール=前走阪急杯は久々の先行
 キーンランドスワン=サニングデールと同様

 つまり、前走がたまたま積極的な競馬になっていただけで、本職は差し馬だったということだ。

 人気が上半分に入り、かつ差し馬ということになれば、候補はおのずと絞れるはず。人気が上半分というと配当的な魅力が無いように見えるが、人気割れする今回ならそれなりにつくはずだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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