スマートフォン版へ

【大阪杯・ダービー卿CT予想】圧倒的人気の2頭に割って入る馬はいるか!? 有力馬の調教を解説

  • 2022年03月30日(水) 18時03分

最終追い切り内容で有力馬をチェック


 先週の高松宮記念は大波乱。雨の影響で馬場に極端な偏りが出たことも影響したと思いますが、個人的には2019年に12番人気2着、17番人気3着で波乱となった年くらいのお手上げ感がありますね(笑)。

 今週も2頭が圧倒的人気になりそうですが、力関係と展開、そして週末は雨が降りそうにないという天気から、最後の直線は2頭のマッチレースになる可能性も大きい、というのが1週前追い切りまでのイメージ。最終追い切りと枠順でここに割って入る馬がいないか、じっくりと検討してみたいとは思っています。

【ダービー卿CT/カテドラル】

 中山マイルは京成杯AHで重賞制覇。当時もハンデ戦でしたが、1キロ増の57キロは仕方ないところでしょう。前走の惨敗は気になりますが、58キロを背負うと安田記念でも1秒以上負けてしまいましたから、この斤量であらためて、といった見直しが必要だとは思います。

 ただ、今回は1週前追い切りが坂路。京成杯AHの時は6F81秒台と強い負荷のCWでの1週前追い切りでしたし、昨年のダービー卿CT2着時は変則的に金曜日に1週前追い切りでしたが、これもCW。ちなみに前走も1週前追い切りは坂路でしたから、冒頭で解説した斤量が理由でないとすれば、今回の調教パターンは少し評価を下げるべきかも知れません。

調教Gメン研究所

カテドラルの調教内容は評価を下げるべきかもしれない(3月29日撮影)


【ダービー卿CT/カイザーミノル】

 京都金杯以来となる今回。レース間隔はあいていますが、1週前追い切りはCWで併せ馬を消化。追い切りの負荷としては、きっちりと強い内容になっているという感じがします。

 ただ、坂路での追い切りの時計が2週前が4F53.7秒。最終追い切りを除いて最速がこれですから、休み明けの坂路追い切りの時計は少し物足りなさがあります。ちなみに斑鳩Sを勝った時の1週前追い切りが坂路4F52.2秒。この時が約4ヵ月ぶりなので、今回と同じ休み明け。1週前CWの負荷が坂路で速い時計を出すのと同じ負荷、という解釈をすればこれでもよいとは思いますが、56キロで飛びついてしまうと少し危ない気もします。

調教Gメン研究所

カイザーミノルは休み明けでもこのタイムなら良いとは思うが…(3月29日撮影)


【大阪杯/ジャックドール】

 前走があっぱれな強いレース。そこから中2週、みんなが気になるのは反動なのでしょうが、馬自体はすっとぼけたような表情で運動しており、テンションが上がる、なんてことはありません。もちろん、疲れてとぼけているわけでもないと思いますし。

 ただ、これまでの中2週に比べると、追い切りは1本少なくなっています。最終追い切りのCWでも前半がかなりゆったりしたラップでしたが、その分、ラスト2Fは11.6秒、10.8秒。やっぱりとんでもなく動きますし、あとは自分の競馬をしてGIで通用するかどうか、でしょう。

調教Gメン研究所

ジャックドールは自分の競馬をできるかがカギか(写真右、3月30日撮影)


【大阪杯/レイパパレ】

 今回は初めての中2週。どんな調整をしてくるのかと思っていましたが、まず驚いたのは前走後に放牧へ出たこと。3月23日にノーザンFしがらきから帰厩しており、これは厩舎こそ違いますが、セントウルSの後にしがらきへ放牧に出て、中2週でスプリンターズSへ出走したピクシーナイトと同じです。

 きっと、うまくリフレッシュしたと思いますし、あとは最終追い切りがどのような内容になったか。このあたりは時計だけで判断できない部分もあるので、重賞捜査網でしっかりと解説したいと思います。

調教Gメン研究所

初めての中2週で挑むレイパパレ(3月29日撮影)


【大阪杯/アカイイト】

 休み明けの前走でしたが、1週前追い切りこそ、坂路で4F51.7秒の時計をマークしていましたが、それ以外の追い切りは決して時計が速くない内容。ゆえに仕上がり途上だったとは思うのですが、それでも3着というところに成長があるのかも知れません。

 今回は中2週ですが、1週前追い切りが坂路で4F52.2秒をマークして、最終追い切りは坂路4F53.9秒。全体は遅いものの、2Fは24.5秒ですし、終いしっかりした動きだったのでしょう。時計は目立ちませんが、中身は前走以上のはず。

調教Gメン研究所

最終追い切りの内容は前走以上のアカイイト(3月29日撮影)


◆次走要注意

・3/27 大寒桜賞【ブラックブロッサム】(2人/1着)

 2週前追い切り、1週前追い切りの動きを見ていれば、自己条件は通過点と思えるポテンシャルの持ち主。レース自体もそんなパフォーマンスでしたし、次が重賞でも全く臆することはないと思います。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがCWで併せ馬先着なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝2000m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○1週前追い切り以降に坂路馬場で4F53.5秒以下の時計をマーク

 先週の四国新聞杯は2頭しかいなかった◎◎該当馬が1着3着。稍重馬場が坂路のパワーを必要とさせたのかも知れませんが、良馬場なら併用であることに重きを置くべきかも知れません。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング