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【大阪杯予想】GI昇格から日が浅く、レース傾向が読みづらい

  • 2022年04月01日(金) 18時00分

素直に馬の評価をするのが吉か


 大阪杯はGIになってまだ5回しか行われていないので、傾向もつかみづらい。素直にそれぞれの馬を評価していくほうがよいのかもしれない。

 エフフォーリアは現在の競馬界を代表する存在。皐月賞、天皇賞秋に続いて2000mのGIを獲得すると、種牡馬としての付加価値もさらに上がる。いわゆる能力の絶対値が一番であることは間違いないが、今回は展開が大きく作用しそう。ここ3走差しの傾向を強めていることが裏目に出る可能性も少しはある。

 その展開を演出するのがジャックドールだ。今回は逃げ宣言をしている他馬もいるが、初手がハナであるかどうかは問題ではないはず。この馬の強みは残り600mからギアを上げて他馬を突き放しバテさせること。ハナを譲った場合、その馬をかわいがるのではなく、早すぎると見えるくらいのタイミングで捕まえたほうがいいだろう。一回団子の形になると、一瞬の脚に勝る馬にやられる可能性がある。

 レイパパレは前走で復活の気配を見せた。位置取り的にはジャックドールに注文をつけやすいが、それはそれで共倒れの可能性もある。道中なるべく近くに位置して、一瞬でケリをつけるような形が理想か。

 アカイイトはこのレースに限らず展開的には受け身の立場。自分で競馬は作れないしエフフォーリアより後ろからだと1着になるイメージは湧かないが、今回は最後止まる先行馬がそれなりにいそうなので、2、3着に届いてくることは想定したい。

 ヒシイグアスは中距離なら条件を問わない馬で、今回はさほど人気にならないだけに馬券的には妙味がある。ただ勝つときも僅差のタイプだし、今回の相手関係だとこれも2、3着を念頭に置いた馬券を検討したいところだ。

 ポタジェはこのところ掲示板くらいの競馬が続いている。ディープインパクト産駒にしては持続力タイプの印象なので、今回もフラットなラップが好ましい。初手である程度の位置を取れたうえで展開が向けばぎりぎり馬券圏内も見えてくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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