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武豊の1番人気は波乱の序曲?

  • 2006年04月10日(月) 23時50分
 皐月賞では、おそらくアドマイヤムーンが1番人気。つまり、2週連続で武豊騎手がGIの1番人気に推されることになる。

 武豊が1番人気?なんとなく上位には来そう?人気サイドの決着っぽい?穴党のやる気減退……となりそうだが、実は、武豊1番人気のGIは一筋縄ではいかない部分がある。

 まず、武豊騎手が人気で飛ぶ場合。時期的には3連複導入あたりからだと思うが、人気の武豊が飛ぶと別な人気馬もお付き合いしたような結果になることが多い。02年以降だと、「2ケタ人気馬が1頭は絡む」「2、3番人気馬も一緒に4着以下」のいずれか、あるいは両方になることがほとんどで、該当11レース中、どちらにもならなかったのは昨年のエリザベス女王杯だけである。

 一方、人気に応えたというか、1番人気で3着以内したレースは02年以降桜花賞までで16レース。桜花賞が17レース目だ。

 3着までのうち1議席を1番人気馬が占めているわけだから、配当的に極端な大爆発は期待しづらいが、それなりのヒモ荒れはある。17レースのうち、「残り2議席」を2〜5番人気馬同士で占めたレースはどれだけあるかお分かりだろうか?

 正解は4レース。武豊の1番人気を軸に、相手に2〜5番人気を取る3連複を買っても、当たるのは4回に1回未満なのだ。

 しかもその4回は02年NHKマイルC、02年スプリンターズS、02年エリザベス女王杯、03年フェブラリーSと02〜06年の中でも古いところに集中している。近11走では少なくとも1頭は6番人気が割り込んでおり、キストゥヘヴン(6番人気)によってその流れは守られた。

 皐月賞もこの流れでいくと仮定し、しかもアドマイヤムーンが3着以内するとも仮定すると、フサイチジャンク、フサイチリシャール、ジャリスコライト、キャプテンベガ(かサクラメガワンダーあたり)のうち、残り議席を確保できるのは1頭だけということになるわけだ。

 それだけ、ヒモ穴選びをする価値はあるということになるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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