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【宝塚記念予想】それぞれ不安材料を抱え、難解な宝塚記念

  • 2022年06月24日(金) 18時00分

レース展開が結果に大きく関わる


 本来頼れそうな馬がそれぞれ不安材料も抱えており、今年の宝塚記念は難解。展開も結果に大きく影響を与えそうだ。

 タイトルホルダーは天皇賞春が逃げて上がり最速というパーフェクト勝利。ただ逆にレース運びが上手すぎて2200mでもそれができるのか微妙なところに加え、今回はパンサラッサがいる。どういうレースをするのか難しい立場にある。

 天皇賞春2着のディープボンドは直線半ばでは3〜4着かと思ったが盛り返して2着に。あのあたりは勝負根性とスタミナの裏付けを感じさせた。2200mはこの馬にとって距離の下限に近いが、差しに構えれば前崩れになったときにチャンスがありそうだ。

 エフフォーリアは再起を期す一戦。前走はゲートでアクシデントがあったとも言われているが、キャリア初の大敗だけにその影響は心配。競走馬には負け癖がつくケースもある。その一方できっちり走れば楽勝があってもいい馬。後からみればおいしいオッズだった、ということもありうる。

 デアリングタクトのヴィクトリアマイルは、1年以上ぶりだったことと当時有利ではなかった内枠ということを考えると悪くない内容だった。今回は前寄りに有力馬が多く、その馬たちが潰し合う展開になるとこの馬あたりが有利になりそうだ。

 パンサラッサはきっぷのいい逃げが売り物の馬。この馬にとって2200mはやや長いかもしれないが、スタイルを変えずに迷いのない逃げを打ったほうがいい。2〜5番手あたりにいる有力馬がこの馬を捕まえに行くのを躊躇するようだと、また逃げ切りのチャンスが出てくる。

 ヒシイグアスはシブい実力馬で、香港の結果が示すようにGIでも上位への食い込みが可能。宝塚記念は4、5歳馬が強いので勝ち切るまでは微妙だが、複穴にはなりうる。

 複穴候補は僅差にオーソリティとポタジェ。オーソリティはキレないタイプだが、それが逆に宝塚記念には合っている。ポタジェはさすがに枠が外過ぎるが、GIを勝った直後のレースで人気にならないなら、とりあえずヒモには押さえたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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