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関東馬をどう絡めるか

  • 2006年05月01日(月) 23時50分
 競馬の世界に西高東低という言葉が定着して久しいが、東で行われるG1ならば、地の利を加味して関東馬がそれなりに活躍してもいいはずである。

 実際の東西バランスはどのようになっているか。若馬のG1ということで、まずは朝日杯の過去10年を見てみよう。

関東[2-4-4-56]回収率、単10%・複35%
関西[8-5-5-67]回収率、単111%・複59%
(他に地方馬の2,3着が各1回)

 勝率でトリプルスコア、連対率でも大きな差があり、完全に西高東低だ。

 一方、皐月賞はどうか。

関東[3-3-0-58]回収率、単139%・複50%
関西[7-6-10-91]回収率、単125%・複82%

 過去10年というくくりなので、関西馬の上位独占となった今年の皐月賞は含まれていない。それでも勝率、連対率ともに関西馬が上回る。

 本題であるNHKマイルCを飛ばして、オークス・ダービーについても見てみよう。

 オークスは関東馬が健闘している。連対率では負けるが勝率では上回っているし、回収率も単勝は関東馬、複勝は関西馬が高くなっているという形だ。

 ダービーは全く問題にならず関西馬の圧勝。過去10年、関東からのダービー馬はサニーブライアンしかいないし、2着馬も2頭だけだ。

 さて、ではNHKマイルCである。

関東[5-5-4-70]回収率、単48%・複79%
関西[5-5-6-78]回収率、単39%・複45%

 勝ち馬・2着馬の数は全くの互角。ということは、出走数がやや少ない関東馬のほうが勝率・連対率で勝るということだ。また回収率も関東馬の方が上位となっている。

 ここまで振っておきながら私の本命は関西馬なのだが、だからこそ相手には積極的に関東馬を取ろうと考えている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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