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【エリザベス女王杯予想】秋華賞組の裏に隠れた妙味有る馬たち

  • 2022年11月11日(金) 18時00分

人気馬は総じて軸にしづらいか


 今年のエリザベス女王杯、本来核となるべきはデアリングタクト。春はそれなりに走ったと思うのだが、前走の負け方はちょっと負けすぎというか、心配になるものだった。単純に使って良化があればよいのだが、人気とのバランスで考えると軸にはしづらいように思う。

 秋華賞組は3頭が参戦。スタニングローズとナミュールはともに上位人気になりそうだが、3歳馬は実力そのものでなく人気になりすぎる点が問題。過去10年の前走秋華賞組は回収率が単41%・複56%。連対してきた馬は単39%・複46%。馬券上の取り扱いとしてはあまり中心にはしたくない。

 ナミュールのほうは馬体維持もテーマだが、木曜時点で前走時から+8キロなのでそこは問題なさそうだ。

 3歳馬ではピンハイも馬体維持がテーマで、こちらは前走時から+4キロ。まずまずといったところか、前走準オープン勝ちからの参戦だが、前走GIII以下からの参戦は好走例が少ないのでそれを乗り越えられるかどうか。

 ジェラルディーナはオールカマーを勝っての参戦。その前の重賞2、3着はともかく、牡馬を相手に別定GIIを勝ったことは価値が高いと思うが、3歳馬より人気は下になりそう。ならば馬券上の妙味はある。

 ウインマリリンの札幌記念3着も価値がある。レースごとに好走凡走の幅が大きい馬なので、昨年の16着やその後のGIについては無視することもできる。前が残りやすい展開なら良いところがあるかもしれない。

 府中牝馬S組は今回隠れた存在になっているが、GIIに昇格してからは本番での好走馬を多く出しているレース。侮ってはいけない。勝ってきたイズジョーノキセキもだが、3着のアンドヴァラナウトも4歳で良血という点に魅力がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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