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【京都記念予想】プールを多用したいつもながらの独特な調教スタイルのドウデュース

  • 2023年02月10日(金) 18時00分

今年も好メンバーが集まり面白いレースに


 京都記念はドバイへのプレップということもあって、好メンバーが集まりやすいレース。今年もなかなかの顔ぶれとなった。

 ドウデュースは中間、プールを多用したいつもながらの独特な調教スタイル。遠征先でいつもと異なる環境、まして2走使いの2走目は結果が出ないのも当然で、昨秋の負けについては深刻に考えなくてもいいだろう。しっかり走れればダービー馬の称号にふさわしい結果が出せると思うが、今回は後の目標に向けて余裕を残してはいるはずなので、そこは考慮したい。

 エフフォーリアは有馬記念で5着。当時の返し馬は「思い切って出していったな」と印象に残るもので、この馬の闘志を奮い起こそうという意思が見てとれた。3歳時の成績がすごかったので近況物足りなく思われるのは当然だが、有馬記念5着は他の登録馬と比べても格上と勘定してよいものではあるはずだ。

 キラーアビリティは中日新聞杯で復活V。ホープフルSとは全く違う追い込みで結果を出した。今後も差しに構えると決めたのなら展開次第ということにはなるが、ハマったときの魅力はある。

 プラダリアは日経新春杯で3着。4歳で56キロ、着差がクビ+クビなら十分に好内容と言えるだろう。極端に速い上がりは使えない馬なので、馬場状態はやや荒れ加減のほうがチャンスも巡ってくる。

 ウインマイティーはGIか牡馬相手の別定GIIと強気な番組選択だが、その前のマーメイドSはきっちり優勝。有馬記念も悪くないところまでは来ており、ここでも通用する下地はある。その有馬記念は後ろからの競馬になったが戦略としては先行もアリの馬だし、差しタイプの有力馬が多い今回のレースにあって、展開を味方にすれば面白い面がある。

 展開といえばユニコーンライオン。馬券に絡むか2ケタ着順かの極端な馬だが、逃げ馬というのはそういうもの。今回は楽にハナを切れそうでもある。2ケタ着順級のリスクはあるが、なにも考えずにこの馬の単勝、という人がいてもよい。

 マテンロウレオの中山金杯は1番枠が悪いほうに出た感じで、4角からしばらくは進路がなく、空いたと思ったら最後は挟まれ気味だった。それでも勝ち馬から0.1秒なら悪くない内容だ。中日新聞杯で同斤・クビ差のキラーアビリティとは今回人気の面で大きな差がつきそうだが、それはファンにとっては狙いどころ。2、3走前のような位置で競馬してくれるなら馬券上の魅力も増す。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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