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【中山記念予想】前走GI組を重視しないわけにはいかない

  • 2023年02月21日(火) 12時00分

人気下位でも積極的に狙う価値はある


 中山記念は別定GIIの中でも格がモノを言う重賞で、前走でリステッド以下のレース(障害未勝利含む)に出走していた馬は過去10年で[0-1-1-22]とかなり苦戦している。

 対照的に、前走国内GI組が[6-4-3-22]、海外G1組が[1-1-1-6]で、合わせて[7-5-4-28]で馬券に絡んだ馬(のべ30頭)の半分以上を占めている。

 今年の登録馬のうち、国内・海外あわせて前走でGIレースに出走していたのは5頭。5頭以上該当馬がいた年は、

2020年 該当5頭→1着と2着(1・2番人気)
2019年 該当6頭→2着と3着(6・2番人気)
2018年 該当5頭→2着と3着(5・6番人気)
2017年 該当6頭→1着と3着(3・7番人気)
2016年 該当7頭→1〜3着独占(1・4・2番人気)
2014年 該当7頭→1着のみ(2番人気)

となっている。これ以前に該当5頭以上という年は無いようなので、GIが増えたこと、香港への遠征馬が増えたこと、レースを使う数が減ったこと(昔は秋GIと中山記念の間にGII以下を使うことも多かった)などが影響しているものと推測できる。

 2014年はジャスタウェイが勝った一方でトウケイヘイローなど6頭は馬券どころか掲示板外に沈んだが、それ以降の5回はすべて該当馬のうち複数頭が馬券に絡んでいる。しかも、該当馬の中で人気になっていた馬だけでなく、中穴くらいの馬が馬券になっていることも少なくない。例えば2018年は該当5頭が1・3・4・5・6番人気だったのだが、5・6番人気の2頭が馬券に絡んだ。

 以上を踏まえて、今年も前走GI組重視、該当馬の中で人気最上位や2番目ではない馬にも注意を払う、という前提で予想を組み立てていきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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