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ダービーの超秘密兵器!?

  • 2006年05月22日(月) 23時50分
 オークスはカワカミプリンセスが4連勝で女王の座に就いた。

 無敗のオークス馬にも驚いたが、さらに驚くのはこの馬が6月5日生まれだということである。競走人生の中でも比較的早い時期である春クラシックにおいて、遅生まれはハンデ。それを克服しての勝利だけに価値はさらに大きい。

 さて、この遅生まれだが、不利ではあるもののこの時期にくればある程度ディスアドバンテージは縮小している。結果として、「ギリギリ間に合った馬」はけっこう馬券になったりもする。

 ダービーでいうと、96年の2着馬ダンスインザダークがカワカミプリンセスと同じ6月5日生まれ。過去10年ダービーに出走した6月生まれはこの馬とノーリーズンだけなので、「連対率50%」ということになる。

 5月生まれは面白い構造になっている。過去10年の着度数は[4-0-3-33]なのだが、4勝はすべて1番人気でのものなのだ。スペシャルウィーク、ジャングルポケット、タニノギムレット、ネオユニヴァースである。

 対照的に、3着の3頭は9番人気だったメイショウジェニエ、15番人気だったダイワスペリアー、7番人気ザッツザプレンティと人気薄ばかり。馬券上の利用価値はこちらのほうが大きそうだ。

 今年の登録馬を見てみると、1番人気候補に5月生まれはいない。フサイチジャンクとメイショウサムソン、アドマイヤメインは3月、アドマイヤムーンは2月だ。

 となると、意識するのは「人気薄での3着」果たして誰が5月生まれかというと…。

 アサクサゼットキ、マイネルポライトと出走権のない馬が並ぶ中、唯一収得賞金が足りているのが…ヤマタケゴールデン。自分でも驚くような馬に着地してしまっただけに、「あくまで参考」ということにしていただきたいが、オークスでキングへイロー産駒が勝ったのだから、ダービーでキングへイロー産駒が好走しても理屈としてはおかしくない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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