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【皐月賞予想】混戦模様の中どの馬を軸にするか

  • 2023年04月14日(金) 18時00分

共同通信杯組を重視はするが……


 難解な皐月賞。オッズすら最終的にどうなるか分からないので、ファンの皆さんはぎりぎりまでオッズを見て妙味を追求するのがよいのではないだろうか。

 個人的には共同通信杯組を重視するというのが皐月賞でのポリシーなので、ファントムシーフには期待している。初手でどの位置が取れるかによって結果はすぐ見えてくるだろう。キレはしないがしぶといというのは、皐月賞向きでもある。馬券的にはルメールというだけで売れてしまうのがおいしくないが……。

 ベラジオオペラは負けていないということと、道悪をこなせることが分かっている点が魅力。週末は雨が降るかもしれないし、他馬が苦にすればそのぶん有利になる。ただ前走あの位置から差せたからといって、位置取りをあまり下げ過ぎないようにしたい。

 タスティエーラは新馬戦がインパクトある勝利だったが、共同通信杯では結果が出ず弥生賞では一転して勝利。決め手タイプなのかと思ったらそこまででもないようで、それは逆に皐月賞ではプラス要素だ。

 ソールオリエンスは2戦2勝で期待されているが、京成杯勝ちをどこまで評価してよいのかは悩みどころ。京成杯の勝ち馬がクラシックを制した例は、過去30年まで広げてもエイシンフラッシュしかない。内枠が逆に窮屈な競馬に繋がらないかも気になる。

 フリームファクシは今回川田騎手が乗れないが、レーン騎手が代役なら不足はないところ。2000m戦だけを使ってきた経験と、位置取りのセンスを生かしたい。逆に、位置が取れないと、差して好走するのは難しいかと思う。

 トップナイフは良く言えば経験豊富なのだが、悪く言うと未知の部分が残っていないということでもある。ただ逃げも選択肢になる馬で横山典弘騎手というのは、良いほうに出ると面白い。安定味と自在性を生かせれば馬券圏内もありうる。

 ダノンタッチダウンは休み明けと距離延長でそこまで人気が伸びないのかもしれないが、上がり勝負と持続力勝負を両方好走してきたので怖い存在だ。ロードカナロア産駒は母系次第で距離もこなすので、2000mはそこまで心配しなくてよいかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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