スマートフォン版へ

【ヴィクトリアM予想】牝馬同士の一戦は位置取り次第?

  • 2023年05月12日(金) 18時00分

前からしぶとく残すタイプの馬が強い


 今年のヴィクトリアマイル、1番人気はスターズオンアースだろう。3歳時の成績に加えて古牡馬相手GIでも差がない競馬をしたとなれば、当然ではある。

 気になる点があるとしたら、ヴィクトリアマイルは前走で上がり最速をマークしていた馬があまり強くないという点。前からしぶとく残すタイプの馬に粘られないようにしたいところだ。

 前からしぶとく残すといえば、昨年の優勝馬ソダシ。芝マイルは自身にとってのベスト条件。ここ3走は勝ち切れていないが、牝馬どうしの一戦ならば連覇も十分可能。行きたい馬を行かせたうえでなるべく良い位置を取りたい。

 ナミュールは前走の東京新聞杯で道中5番手を進み、以前の直線勝負とは違うスタイルを見せた。前に行きすぎるとソダシ、後ろになりすぎるとスターズオンアースに勝てないと思うので、ソダシを少し後ろからマークするくらいがちょうどよいところか。

 ソングラインは昨年のこのレースこそ5着だったが、本質的に東京芝マイルは向いている。大敗直後だが過去には2回。15着から連対した実績がある。今回人気落ちするならばむしろ見直す手があるだろう。

 ナムラクレアはマイルの好走歴もあるが、1200mのレースを続けてきたあとだけに正直距離への不安はある。スタミナ勝負歓迎というわけではないので、とにかく好スタートを決めてロスのない競馬をしたい。

 ルージュスティリアの阪神牝馬S(6着)は前半折り合いに苦心した印象で、直線強引に進路を開けたがハジけなかった。連勝中のようにすんなり好位をとって折り合えればチャンスはありそう。あとはこのメンバーでそういう競馬をできるかどうか。

 スタニングローズは連敗したことと距離からあまり人気がなさそう。ただエリザベス女王杯は道悪ノーカウントでいいと思うし、中山記念はそれなりに走っている。マイルの流れについていけるかどうかが問題だが、位置を取れるなら面白い存在だと考える。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング