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【安田記念予想】差し馬優勢の傾向をはねのけられるかがテーマ

  • 2023年06月02日(金) 18時00分

人気は先行 しかし傾向は差し優勢


 今年の安田記念は先行タイプの馬が人気になりそう。ただ安田記念は差し優勢の傾向があるので、そこが問題だ。

 ソダシは好位からしぶとく残すスタイルで、今回もそのような競馬をするだろう。コースも自身にとってベスト条件ではある。ただ、ヴィクトリアマイルと比べて安田記念は差しタイプが強い。その傾向をはねのけられるかがテーマだ。

 ジャックドールはこれまですべて2000mのところから1600m挑戦。レコード勝ちもあるようにスピード能力は持っている馬だが、序盤のスピードに対応できるかがカギ。逃げなくても大丈夫な馬ではあるが、中団からの競馬などになると、さすがにリスクが高い。

 ソングラインは昨年の勝ち馬で、前走はヴィクトリアマイル勝ち。脚質も安田記念向きだし、強気になれる要素は多い。ただ、なぜか連続での好走が少なく2021年富士Sのあとは1着か馬券外か。そう考えると、軸には据えづらい。

 シュネルマイスターは一時期不振だったが、マイラーズCで復活。本当に復活なのか、相手関係によるものなのかの判断が難しい。今回はそこまで人気というわけでもないので、信用してもよい気がするが……。

 セリフォスは昨年4着だったが、当時はNHKマイルC(4着)を使ったあとの競馬。目標そのものというよりプラス1戦だったので、今年のほうが状態面では良いと見込んでも良さそう。マイルCSに続く戴冠も十分ありうる。

 逆に、シャンパンカラーはNHKマイルCを勝ったあとというところが逆に考えどころになる。NHKマイルC出走馬が安田記念に出走したケースは通算で[1-0-1-6]。シュネルマイスターが安田記念は3着だったことを考えると、評価してもヒモ扱いというところか。

 ナミュールはヴィクトリアマイルが消化不良のレースになってしまったが、0.6秒差ならまずまずというところ。コース適性は明らかにあるので、ヒモには入れてみたい。

 なにか1頭穴をあけるならダノンスコーピオン。NHKマイルC組がその後苦労するパターンに陥っている感もあるが、それでもコース実績は捨てがたい。乗り替わりも、逆になにかのきっかけになる可能性がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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