今週はバーデンバーデンCだが、福島開幕週といえばとにかく逃げ・先行馬というイメージがある。今回は、その通りの買い方でよいのかどうかを簡単に検証してみよう。
まず、細かい条件を付けずに、福島芝1200mの脚質別成績を見てみる。期間は96年以降の約10年だ。
( )内は勝率、連対率、単回収値、複回収値
逃げ(23.0%、36.3%、208、141)
先行(13.0%、27.0%、120、121)
差し(4.6%、9.7%、56、70)
追込(0.9%、2.3%、18、30)
ご覧のように行ったもの勝ちではあるのだが、ここで気になるのが、下位クラスで「力のある馬が先行する」という現象が起きるためなのかということ。もうひとつ、開幕週は特に先行有利の傾向が強いのかどうかということだ。
まずクラスの問題。さきほどの表を、準オープン以上に限定するとこうなる。
逃げ(18.0%、32.0%、88、119)
先行(11.5%、23.0%、118、107)
差し(6.1%、11.8%、75、74)
追込(1.4%、3.9%、42、38)
やや逃げ・先行のトーンが低くなり、特に逃げ馬の単勝回収率がマイナスになっているのは要注目だ。
今度は、対象を全クラスに戻して開幕週限定(連続開催の2開催目開幕週を含む)にしてみよう。
逃げ(25.3%、37.6%、347、171)
先行(14.2%、28.0%、142、128)
差し(3.8%、9.5%、52、75)
追込(0.6%、2.0%、20、33)
こちらは最初の表より逃げ馬の回収値が強めに出ているが、勝率・連対率では大差がない。
この2つを考え合わせ、バーデンバーデンCのようなレースでは買う側もハナに固執せず、番手タイプを中心にするとよいのではないだろうか。